大学発ベンチャーの現状

大学発ベンチャーの経営が厳しいという話。日経新聞のアンケートでは、大学発ベンチャーの55%が経常赤字らしい。

2001年に経済産業省が発表した「大学発ベンチャー千社構想」に乗って、起業したところが数年経って、そろそろ行き詰まってきているというのがデータに現れている。

大学発ベンチャーというと聞こえはいいが、実際には当初の成長計画が外れ、単なる中小企業になってしまっている会社も少なくない。このアンケートでは、「三年内に会社を売却する可能性がある」と答えた会社が7%あったようだけど、だんだんと淘汰されていく時期なんだろうな。

経済産業省も、今後は量の拡大よりも質の向上を目指すという方針のようだが、それによって大学がどのように変わっていくのか、楽しみ。新聞には、大学のOBを活用した経営支援にも力を入れていくとあったが、おそらく海外の大学に比べて、社会人と教授・学生の接点が少ないのは問題で、大学に足りない人材をいかに社会から調達して、知の循環を起こしていくかというのは重要なテーマだと思う。

僕は、将来、IT分野のテクノロジースタートアップベンチャーの経営者をやってみたいと思っている。そのためには、大学に戻ってきて、大学発ベンチャーに関わるのは面白いかなと思っていて、今後もその動向には注目していきたい。

大学発ベンチャー企業の経営が厳しさを増している。日本経済新聞社が9日まとめた大学発ベンチャー調査では、回答企業の55%が2006年度の経常損益が赤字で、7%は「3年内に会社を売却する可能性がある」と回答した。政府が2001年に1000社育成計画を打ち出した大学発ベンチャーの数は1500社を超えたが、社員や営業ノウハウの不足から事業を採算に乗せられない姿が浮き彫りになった。

大学発VBの経営厳しく、55%が経常赤字・06年度日経調査