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 移行後のはてなブログ:izumino’s note

二人の人間と恋愛関係

 電車の中で、若い男性と女性が談笑している。楽しそうに話しているものだからカップルなのかな、と思って耳を傾けていると、女の子の方が「じゃあ、彼女によろしくね」と言い残してホームに降りていくという出来事があった。
 つまり彼らは友達同士であったのだが、ぼくによって恋人同士に勘違いされていたのだった。


 男女の友情や関係性というのは良く恋愛感情に間違われやすく、それは当の本人においてさえも例外ではない。
 男同士や女同士をカップリングに読み替えてしまうという行為は、基本的にこれと同じ現象なんじゃないかな? とちょっと思った。
 勿論、「男と女が一緒に居ればカップル」という発想は異性愛社会と恋愛市場が生み出した偏見に他ならないのだけど、それ以上に、人間の心の仕組みには「二人の人間」の間にセクシュアルな関係を期待(欲望)してしまう機能が備わっている、と考えた方がいいのではないだろうか。
 そういえば子供の頃、漫画やアニメに主人公とヒロインが登場していれば「必ず二人は結ばれる」ものだと思い込んでいたし、三角関係の恋愛があれば、主役同士が結ばれた後、余ったキャラクターは異性の脇役と「結ばれて当然」だと思っていた。四角関係でも、余り者同士が結ばれるものだと確信していた。そこに「男と女が一組揃っているから」という、それだけの理由で。
 今ではぼくは、男同士や女同士が一組揃っていれば、そこにカップリングを期待するようになっている。


 男女の友達同士を勝手につがわせてしまうのだから、男同士や女同士の友情を恋愛に間違えてしまう思考回路(つまり「やおい回路」)は、そうおかしなことでは無いように思える(間違えてしまった後の妄想の度合いやクリエイティブな情念や節度の有無はさて置くとして)。我々は、男女の間に恋愛感情が発生するということと同様、同性間にもそれらが発生しうるという知識を(多くは、いかがわしい書物による誤った情報からだが)身に付けることで、やはり同じような勘違いをしてしまうようになるのだろう。
 逆にそれらの「勘違い」が異常な現象だとするなら、男女の関係を誤解(彼らが異性愛者であるという保証はどこにも無いのだ)すること自体が異常だということだろう。それはそうかもしれない。


 余談ながら、「それは当の本人においてさえも例外ではない」というのは例えばキャラ萌えにおいても同じことが言えて、我々は魅力的なキャラクターやアイドルが目の前に現れると、自然、その人物と自分との関係がまるで恋人同士であるかのように「勘違い」してしまう。形而上的に「二人っきりの時間」を過ごしてしまうからだ。
 これも基本的には人間の心の仕組みに基づいた現象であって、(妄想の度合いやクリエイティブな情念や節度の有無はさて置くとして)異常なことではないと思う。

近親相愛漫画

 id:yanagi-sukimaさんの本棚を見てると近親相姦熱が久しぶりにぶり返してきました。
 『羊のうた』はエロいですよねえ。梢×ミッキーも大好きさ。


 ちなみに『魔法先生ネギま!』はどんどんヒロインに姉フラグが立ってる(と思う)んですがアレはどーなんでしょうか。