さらばアフリカツイン

お別れは唐突にやって来た。
5年間所有したナナハン
オフローダーである
アフリカツインを、僕は
本日手放した。


業者の出張査定を受けたが
まあそれならという額だったので、そのまま引き渡した。
でもこうなるだろうなとの予感はしていたし、これで
いいのだと思った。何より乗っていないし気力がついて
来なくなっていた。乗りもしないのに所有しておくのも
どうかとずっと思っていた。購入した2010年秋の頃の
僕のように、乗りたくて仕方ないというようなライダーの
元に届いて欲しいと思った。これでいいのだ。ATは
ドナドナされて行った。



購入した日の夜。僕は何処に行くのだろうかと心が弾んでいた。


四国の剣山スーパー林道を完全走破。大満足だった。


旅に出られない時も、少しだけ乗っては満足していた。


ひるがの高原でのキャンプ。暑い夏だったな。


山口県は角島へ。青い海が印象的で感激したっけか。


一番印象的だった旅。開業直前の東京スカイツリーを見に行ったのだった。


能登のなぎさドライブウェイ。気分はパリダカだったっけ。


居宅ケアマネ時代は休日が結構多くて週末になると
あちこちに出掛けていた。一度でいいから乗って
みたかった憧れのマシンをまさか手に入れられるとは
思ってもみなかったが、しかしどうにか自分のものに
して、日帰り、キャンプ含めて結構な回数旅に出ていた。
ATと共に北海道を走る事が叶わなかった事が唯一悔や
まれるが、しかしそれを除けば思い残す事はまるでない。
すっきりとした気分で愛機を見送った。ありがとよ
アフリカツイン。もう二度と大型バイクに乗る事も
ないだろう。でもバイクを降りる気はないのでまた
何か手にいれるさ。


さて、次のバイクは・・・ヤマハのセローかなあ(20歳の
時に初めて買ったバイク)と思っていたが、新車も中古も
結構高い。出せない金額ではないけれどもバイクに乗る機会が
激減しているのでもう少し排気量を落としてもいいのかなと。
候補は・・・はい、いきなりスーパーカブ110あたりだったり
する。あれならすぐに買えるし経済性も充分だし実用性もまた
よしである。見てくれなんてもうどうでもいい(でも結構
かわいいと思う)。ナナハンからいきなり小型二輪かいな。
でもちいさなバイクを所有したいという気持ちは結構前から
あったんだよね。どうなるかな?


さらばアフリカツイン。2000年で生産を終えた上に元々
希少なモデルなので所有しているだけでも満足感は大きかった。
そして走りでも充分満足させてくれた。今、お別れの時だ。
冴えない人生の中で、お前と出逢えて一緒に旅が出来た事を
冴えない男は心から誇りに思うのだった。いいのだ、これで。
19歳で二輪免許を取得してから結構な歳月僕の傍らには
常に二輪があった。しかしこれで暫くの間、僕は二輪を
所有しない事になる。何かが変わってゆくのだね。


それでも明日はまた何の変哲もなくやって来る。
いいのだ、これで。
明日もいい日にしてみせますよ。ではまたね。