DynaHack のすすめ

ここ最近 NetHack バリアントの一つ DynaHack をプレイしていたのですが、とても面白かったので、ちょっと詳しく紹介します。
JNetHack やってた人向けです。
Windows だと Zip ダウンロードしてさくっと始められますのでぜひどうぞ。

どんなゲーム?

公式サイトでスクリーンショットが何枚か見れます。
About - DynaHack
モダンな感じですね。
NitroHack + UnNetHack な感じみたいですが、どっちもやったことないのでそこはよくわからないです。

英語だけど

アイテム名やモンスター名さえわかればなんとかなりますよ。
英語の名前を併記してくれてるJNetHackのスポイラーサイトを見ながらやればすぐに慣れます。

よいところ

とにもかくにも、インターフェース周りの改善がすごいです。

  • 公式 Windows バイナリあり
  • 設定が楽
  • インターフェースが大幅に改善
  • リプレイ閲覧機能あり
公式 Windows バイナリあり

Zip 展開すればすぐに遊べます。簡単。
色やフォントが気に入らない場合、実行ファイルのショートカットを作って、プロパティから設定できます。

設定が楽

defaults.nh とかメモ帳で修正しなくても、設定画面から簡単に設定変更できます。
(キーバインド変更したいと、結局設定ファイルいじることになりますが)

インターフェースが大幅に改善

公式のスクリーンショットをご覧ください。素敵ですね。バニラと比べると、大分別物です。

とりあえず、

  • インベントリが常時表示される(色付き)。アイテム選択時の[?]/[*]がほぼ不要
  • 足元情報も自動で表示される。アイテムや設備の有無など
  • 設備やアイテムが同一地点でかぶった場合、シンボルの背景色が変わる。いろいろあると一目でわかる
  • 次の操作がポップアップで表示される。アイテム使用時や名前付けの時とか
  • 前の操作の繰り返しにショートカットキーが使える。投げたり蹴ったりで方向指示が不要
  • HP/MP がわかりやすい。死にそうなら画面ごと色がかわる。雑プレイでも安心
  • メッセージログが常時表示され、いくらか過去ログも見れる。--More-- がほぼない
  • 開錠が可能かつ必要なら自動で開錠コマンドが実行される。わざわざ鍵を使わなくてよい
  • C-X で現在の素の特性・耐性とか虐殺済みの敵一覧とか見れる
  • C-E でアレが書ける。マジベン装備してるとマジベンで書いてくれて賢い
  • 危ないことをする場合、確認してくれる。罠に飛び込んだりとか
  • などなど

という感じで、面倒さが大分軽減されています。

プレイ前は面倒くささが NetHack のウリだろう?とか思ってましたが、慣れるともう戻れないですね。

リプレイ閲覧機能あり

追加インストールとかなしでスタート画面から簡単にリプレイが閲覧できます。
例えば --More-- が表示されないので、気づかないうちにニンフに重要アイテム取られてたりします。そんなときはリプレイ機能。プレイ中のセーブデータのリプレイもみれるので、インベントリウィンドウをみながら、たらたら再生していけば、どこでなくしたとかすぐわかります。便利。

スポイラーないの?

あんまないみたいですけど、UnNetHack のスポイラーが大体通用します。

ゲームバランス

※ネタバレたっぷりです。

全体的にバニラよりかは厳しめになってます。まあ、慣れるとバニラはぬるげーなのでわからなくはないですが、中・終盤のプレイ感覚が大分違ってきます。

色々ありますが、個人的にバニラからの違いが大きいと感じたところを挙げていきます。

  • マジカルアイテム
  • 識別の巻物の扱い変更
  • ユニコーンの角の弱体化
  • 敵がすぐ目覚める
  • 階層の追加と変更
  • 願いの制限強化
  • 虐殺の制限強化
  • ドラゴンの特性のランダム化
  • ボス級の敵にアレが効かない
  • ポリパイルはOK
マジカルアイテム

たまに普通の(アーティファクトでない)アイテムにマジカルな特性がつきます。スピードつきのエルフの靴とか、反射や千里眼がついた武器とか。
未識別の場合、アイテム名に「magical」ってついて、とりあえずマジカルとは判別できます。
で、それだけですと楽し気でいいんですが、神様が容赦なくこれくれます。下手すると+2マジカルゴムホースを3連続でよこしたりします。萎えることこの上ないです。
あと、敵が爆発するマジカル飛び道具を使ってきたりして、装備がばんばん燃えてきます。自分で使う分には楽しいですが(アイテム燃えるけど)。

識別の巻物の扱い変更

祝福の有無にかかわらず、3-6個の識別で固定みたいです。祝福して一気に識別ができなくなっています。
温存しないでとっとと使えってことでしょうけど、微妙。序盤で巻物使ってまで識別したいものとかないですし。

ユニコーンの角の弱体化

能力値を回復しないくれません。もとが便利すぎっちゃ便利過ぎなんですけど。
毒で力が減っても回復できないので、ハチがより厄介になってます。
とっととクローク装備しましょで済めば楽なのですが、毒耐性のために毒を食らいづらいのがなんとも面倒です。

敵がすぐ目覚める

バニラだと人目を盗めば玉座の間とかの敵は好きに殴れましたが、敵を殴っちゃうと周りのやつらも起きるように変更されています。
これのせいで、レプラコーンやニンフが大幅に厄介になっています。特に、ニンフが序盤からばんばんでるので、気を抜くとすぐ詰みます。

階層の追加と変更

アイテムたっぷりのサムの店とかドラゴンたっぷりの竜の洞窟とか増えています。ゲヘナも単純な迷路ではなくなっています。
サムの店のおかげで中盤の物資確保がしやすいですが、Slash'EM ほど簡単にアイテム入手できません。まあ、Slash'EM だと簡単すぎて単なる大量のプレゼント置き場になってましたが。
竜の洞窟については、ドラゴンの特性のランダム化の救済の面もあると思いますが、終盤すぎな気もします。
倉庫番も種類が増えて、クリアボーナスも3つの中から1つを選択できるようになってますので、反射や魔法防御が序盤から手に入ります。

願いの制限強化

大分きつくなってます。
まず、魔力を持つアイテム(欲しいものはたいていコレ)は願いの杖が必須です。玉座とかの願いだと拒否られます。
で、願いの杖が充填できません。バニラでは元チャージ+追加チャージ3+ラス1で最低5回は願えましたが、下手するとラス1しかなかったりします。最大でも3回です。
バニラだと、適当にプレイして願いの杖で最終装備を整えればよかったのですが、そうもいかなくなっています。
特にアーティファクト2個願いたい場合、クエスト攻略の後回しがほぼ必須になるので(アーティファクト数抑制のため)、プレイ感覚が別物になります。

虐殺の制限強化

巻物が祝福されても虐殺できるのは1種類だけです。
そのくせ、やっかいな敵 Disintegrator (ふれると分解)が追加されているせいで巻物が10枚欲しいレベルです。
バニラなら、余った願いで済んだのにね。まあ、マーカーやらポリパイルでがんばりましょう。

ドラゴンの特性のランダム化

ドラゴンの特性がプレイごとにランダムに決まります。blessed +2 silver dragon scale mail が簡単には願えません。
とりあえずドラゴンを見たらマジックミサイルを撃ち込めばいいドラゴンかわかります。
願いの制限と相まって、さくっと鎧入手といかないので、蘇生の杖で鱗を落とすまで粘る必要があるかも。
ドラゴンに会いにフォートローディオスに行くのも有効ですよ。

ボス級の敵にアレが効かない

エストネメシスとか大悪魔とかがアレを無視して攻撃してきます。
まあ、いいっちゃいいのですが、クエストネメシスによっては大分きつそうですね。
ちなみに大悪魔がふっかけてくるので、戦闘回避しづらくなってます。階段を陣取られたら瞬間移動の杖をどうぞ。

ポリパイルはOK

ポリパイルは普通にできます。でもアイテムの入手手段は増えてますので、やらなくてもなんとかなります(きついけど)。

その他

ちょっと不満な点もありますが、慣れればなんとかなります。

  • スタート時の吟味すると、リプレイリストとかが吟味で埋まったりしてちょっとしょんぼりです
  • 上にも書きましたが、--More-- がほとんどなくてさくさくログが流れていくので、慣れないうちは気づいたらわけわからんことになってたりします
  • 水上歩行できる場合でも水場に進むときに確認されるのはちょっと面倒な感じでした
  • デフォルトで[c]キーバインドが chat になってるせいで close ができない? とりあえず設定ファイル変更で対処

まとめ

バニラからは色々変わってますが、楽しいのでぜひどうぞ。おすすめです。