吹雪
札幌に行って来ました、という話ではない。
「おう、花見でもせんかあ」と言い、私に103点をくれた物理学のI教授と、有志4人で花見に行って来ました。当初は、
「運動場の横の桜の木(数本)を見ながら弁当を食べて、解散」
程度の企画だったのだが、ケツカッチンの同級生が急遽不参加(世に言うドタキャン)の意を表明したため、運動系の部活に入っていない人たちに招集をかけた*1結果、
「1時間ぐらいいったところにある花立公園(一万本)へゆく」
という、気合いの入った企画に大変更。ガソリンを入れ、買い出しをし、参加者を拾い、I教授と愉快な仲間たちは一路北郷町へと向かったのでありました。
車内は和やかなムードだったが、あまり会話も弾まず*2到着は13時。花はまさに散り頃で、我々の弁当や飲み物の上に容赦なく降り注ぐまさに花吹雪状態。曇り気味だった空も到着とともにあっさり晴れ渡り、山の上からの景色もここが浮き世であることを忘れさせるのを助けて、気がつけば17時まで宴は続いたのでした*3。
勧君金屈卮 この盃を受けてくれ
満酌不須辞 どうぞなみなみ注がしておくれ
花発多風雨 花に嵐の喩へもあるぞ
人生足別離 さよならだけが人生だ
(于武陵作・井伏鱒二訳)
と、散り敷く花にまかせてうたったI教授は、あと3年で定年退官なのであります。「I団」でも結成して季節ごとに先生を囲んで遊ぼうか、と画策中。