2012年08月01日のツイート

【被爆体験】「突然太陽がドーンと現れ、周りをジュッと焼いた。」

広島市中区のとある散髪屋さん。
ご夫婦で経営されています。
しんぶん赤旗」日刊紙と「広島民報」を読まれています。
今日、地域支部のKさんと一緒に訪問。色々な話をしていたらご自身の被爆体験について話してくださいました。
以下、そのお話し。
(話していただいたことを大西がメモにしました)

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昭和20年当時、私は宇品御幸(現・広島市南区)に住んでいました。
10歳でした。


8月6日の朝、自宅は北向きの家ですから、真正面に原爆の閃光が見えました。
よく「フラッシュを焚いたみたいな」と表現する人がいますが、そんなもんじゃあない。手を伸ばしたら届くようなところに、突然太陽がドーンと現れ、周りをジュッと焼いた。そんな感じですよ。


私は子どもの頃から視力が弱く、普段から眼鏡をかけるほどでしたが、その時は幸い眼鏡をかけていなかった。だから焦点を原爆の火球に合わせずに済んだんです。もしまともに見ていたら、目が見えんようになっとったでしょう。


私が居たところは爆心地から直線距離で3kmほどですが、やけどを負いました。庭にあったビワの木が焼けたのを憶えとります。


家がこんなんなって(柱が交差する様を表現するのに腕をクロス)、それから数日間は庭で寝ました。
ハッキリ憶えているのは「黒い雨」が自宅にも降ったということです。
それから、数日間は、食欲がなくなりました。
(「髪が抜けたか」との問いに)それはわからんです。普段からボウズにしとりましたから。


原発の話があるでしょ。政府は放射線の被害がわかっとらんですよ。
この67年間、「被爆」と「被曝」をしたわしらがどんな気持ちでおったかわかってない。
政府は原発や黒い雨、原爆の被害者に起っていることを直接聴くべきですよ。
そういう政府への転換が今、必要です。
がんばってください。

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ちなみに、
南区宇品御幸も国が指定する「黒い雨降雨地域」には入っていない。
広島市が調べなおした地域には入っています。
http://d.hatena.ne.jp/jcposamu/20100309

国は事実を直視すべきです。


お話を聞いて「若者の被爆体験を聞く取り組みでぜひ話してほしい」とお願いしましたが、「口ベタだから」と断られました。
でも「被爆体験は一つでも残しておかないと」と思い、メモにしてブログに掲載させていただきました。


明日から原水爆禁止世界大会国際会議がはじまります。
世界の核被害の声、実態を聞く機会です。
今日のお話は、明日からの大会とあわせ、放射能による被害を後世に残さない取り組みへ決意を新たにしました。

森住卓「福島第一原発 風下の村」写真展はじまる


8月1日〜7日(火)
旧日銀広島市店で開催されています。
入場無料。

私は今日、足を運びました。
日本で今、起っていることです。
「耳のないウサギ」に息をのみました。


隣の部屋では若いみなさんがこの企画(せこへい)のオープニングセレモニーをされていました。