『再会の街で』’07 マイク・バインダー/監督&脚本

再会の街で [DVD]
beatleさんのブログで紹介されていたのがきっかけで見ることに。
先に書いてしまいますが、いい映画です(笑)


「9.11」が重要なキイワード。
ニューヨークの街角で再会する男二人・アランとチャーリー。
一見、境遇の違う二人だがそれぞれ悩みを抱えていた。

<解説>
ニューヨークの歯科医アランは美しい妻と二人の娘に恵まれ、さらに仕事は順調、他人もうらやむ生活を送っていた。ある日アランは大学時代のルームメイト、チャーリーを街で見かける。彼は“9.11”で妻子を亡くして以来、消息がわからなくなっていたのだ。後日アランは再びチャーリーと遭遇するが、彼は昔のことを覚えていない様子。だが、自宅アパートに招待してくれた。そこは何とも言えない不思議な空間で…。


“あの悲劇”で心に傷を負い、時間が止まってしまった者と、方や仕事も家庭も順風満帆の男。
“9.11”を起点にしながらも、2人の男の普遍的な友情の物語へと昇華していく感動の物語だ。
ホテル・ルワンダ』『クラッシュ』での演技が記憶に新しい演技派黒人俳優ドン・チードルと、
パンチドランク・ラブ』でゴールデン・グローブ賞にノミネートされたアダム・サンドラーの演技合戦が見応えがある。
特に『ウエディング・シンガー』や『リトル★ニッキー』など、どちらかといえばコメディ畑を歩んできたサンドラーが、ボブ・ディランばりの風貌で見せる熱演は見る者の涙を誘うこと必至だ。
再会の街で - goo 映画

人間の深い悲しみを表現するのに「絶叫」や「号泣」当然もあると思うが、それだけではないことを示してくれる作品だ。
チャーリーのヘッドフォンを離さずにいる姿。
それに、リブ・タイラー演じるセラピストやサフロン・バロウズ演じる問題のあるアランの患者に対する、反応や仕草が彼の心の闇の深さを示している。それも、どちらかというとコミカルに。
このあたりの演出、非常に憎い!上手いなあ。


アランとチャーリーが、中華料理を食べながら話しているシーンはとても自由な雰囲気が漂い、よかった。
幾つになっても、親しい友人とこのような形でリラックスすることは必要だろうな。


心模様を示唆するのに小道具が効果的に利用されていた。
TVゲーム・ヘッドフォン・原付バイク・中古レコードなどなど。


また、‘映画では、70年代’80年代の音楽がよくかかっていた。当時、特に、熱心に聴いていた種類の音楽ではないが、懐かしかった(笑)
それに、街角にある中華料理の店。いいなあ、一度行ってみたくなる街ですね。


さらに余談です。
中古レコード店で偶然を装い出会うセラピスト役のジョン・デ・ランシーは、『スタートレック』シリーズの「Q」を演じていた人。昔からのファンでした。思いがけずスクリーンで「再会」して嬉しかった。

とても含みのある終わり方で、いろいろなことを観るものに考えさせる。
ということで、この作品、個人的には再度観たくなる作品ですね。
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