Day

今更ながら初出勤…というほどもなくちょっとだけ事務所に顔を出しに行く。とくに急ぐような仕事もなく、だらだらとおしゃべりしたりネット見たりして帰る。帰りに本屋によって本はめぼしいものがなく、何故かそのそばのCD屋で「Sex and the City」のシーズン1と2のDVDパックを購入。一回レンタルで観たんだけどねぇ。でも今さら欲しくなって。まだ買えるからねぇ。「フレンズ」も今となってはDVD揃えたくても本数多すぎて…、そのぶんこっちはまだ少ないから揃えられるし。なんて言い訳しつつDVD2枚ずつ2パックで約一万円。高いわ〜。でも日本じゃ価格落ちるまで待ってたら余裕で5年以上かかりそうだしね…。
夜は久しぶりにドライカレー。やっぱ玉葱を炒める時間はいい!ビール飲みつつ読み差しの文庫本読みつつ木べらでフライパンの中をかき回して…至福の時間。今日はうっかり焦がすこともなかったし。しかしカレーの出来具合をみると色が今ひとつだったな。S&Bの赤の缶がなかったから黄色の缶にしたのが問題だったんだろうか…。ドライカレーはいつも課題を残す。
で、カレーを煮詰めたり食べたりしてる間に「Sex And the City」のシーズン1を一気に観てしまう。24話…さすがに疲れた。でもやっぱ改めて観てもこのドラマは好きだな。楽しい。女の本音だよ。あと十年経っても楽しんで観れる気がする。

Book(4)

夜の果てまで (角川文庫)
夜の果てまで (角川文庫)盛田隆二/角川文庫)
就職試験を間近にした大学生・俊介は、バイトする深夜のコンビニで「M&M」というお菓子だけ万引きしていく年上の女がなぜか気になる。やがてその女・祐里子の夫と前妻の間の子供・正太の家庭教師となって、祐里子の家庭の事情を知っていくのだが―。
おもしろかった!おもしろかったんだけど説明し辛い。筋書きを簡単に言ってしまうと、大学生の男が年上の人妻とともに駆け落ちしてしまって…とかっていう昼ドラっぽいかんじになってしまうからなぁ。
でも全然そんなんじゃない。いやストーリー自体はそう進んでいくんだけど、この本で徹底的に描かれているのはどこか弱い人間たちの生き様だと思う。自分の意志に従っているようにみせて実はまわりに流されながら、それでもその状況からすっくと立ち上がるチャンスがあるのになかなかそれが出来ない人たち。やっぱり弱い。誰もが前を向こうとしながら、救われない。だからこそリアリティーをもって物語が迫ってくる。
俊介と祐里子の恋だけなら、この作品を好きにはならなかったと思う。二人の恋はまるでシェイクスピア。ってほどではないにしても、恋のためだけにすべてを捨ててしまうなんて今時共感できる話とは言い難い。でもその二人の恋物語を軸としたストーリーの外堀を埋めてるたくさんのエピソードがすごく上手くて、ぐんぐん引き込まれる。
優しさが、逆に残酷。相手のことを思えばこそ悪役に徹するべきなときにそれが出来ない人たち。主人公たちだけではなく、みんながそう。それがすごくもどかしいほど腹立たしくて、でも気持ちがわかるから悔しくて、読みながらぐっと胸にくる。
ちなみに時代描写も上手い。その時代を代表するような固有名詞が多いこともあるけど、それがなくても雰囲気が伝わってくるものがある。
この人の最新刊のハードカバーも恋愛ものらしいから、ぜひ読んでみたい。