【カンガルーケアや完全母乳等による低酸素脳症被害者の会】でのこと (2)

丁度、ふぃっしゅさんがコメントをくださりまして(いつもありがとうございます)、一緒にお話させてください。

「完全母乳」「カンガルーケア」の話題や議論で取り上げられる意見というのは、なんだか双方ともに両極端の意見という印象ですね。
ミルクを足さずにやってみたいと思われる方には、児の全身状態に十分気をつけてサポートすればよいことだし、カンガルーケア(分娩直後に素肌と素肌を密着させて母親の胸の上で2時間抱っこするという定義どおりのこと)を希望されている方がいらっしゃれば安全性に注意して、スタッフが見守れる余裕がある施設ならばやればよいことだと思います。

全く同感でして、私自身は、カンガルーケアが少しでも危険となるようなら、取り入れる必要はないのだろうとおもっています。勿論、NICUで治療(? そう表現して良いのでしょうか?)の一つとして取り入れることは信頼していますが、ただ、今の産科のマンパワーの問題を知ると、正常の母子で、管理しきれない可能性があるようなら、無理してまですることか? っておもっています。
久保田医師も、指摘している部分はこのようだったと解釈しています。保育器の話も出ていましたよ、今でも実践されているようです。
保育器の理由は、生まれてから2時間以内の体温と外気の温度差がその場にいる大人対象で管理されていると危険だ、というような内容もありました。糖水も、飲ませた方が良いと、そのふぃっしゅさんの読まれた記事の内容と多分、殆ど同じだったのではないでしょうか。
7割も同じです。(久保田医師は「着衣したままでの状態も含めてカンガルーケアとしている病院もある」と、むしろちょっと批判的な感じでカンガルーケアというのをイベント化しているだけで、子どもの安全性を無視していると、人寄せパンダ的に使ってる! という感じでした)

母乳も、3日間はとにかく出ないのだ(初産なんて特に)と言って、「赤ちゃんは(その)3日間分のお弁当(栄養)を持って生まれてくる」と、助産師が教育されてくるから、それを信じて「だから完全母乳で良いのだ」と危険な行為を繰り返しているということもありました。

裁判中という、原告となられているご両親の方たちが「親はどんな結果でも、自分を責めてしまう」と訴えられていました。
それは私も同じです。まぁ、私の場合は当然かもしれませんが。

母乳をあげれば良いということで、赤ちゃんが出生後、同室の母親に任せっきりになってしまい、赤ちゃんの急変に気付けないでいて、気付いたときには手遅れになってしまうという話もありました。「息をしていない赤ちゃんを抱いていた」と泣かれていたお母さんの声が心に響きました。

低体温とか低血糖とか、私たちはやはり知らな過ぎるとおもいました。どんなに危険を知ってもらおうと声を大きくしようとしても、どういう結果があるのかということも知らないから、全く想像ができないし、そして、知る機会もあまりない。
因果関係は断定できないし、解明できていないことも多いから、一概にこれが悪い! と言い切ることはできないのですが、しかし、カンガルーケアや完全母乳育児を褒め称えるばかりの風潮はまだまだ感じますので、きちんとした情報を得てから、お腹の中で育つ赤ちゃんのための選択をして欲しいとおもいます。