Hatena::ブログ(Diary)

閑人亭日録

2016-07-24

「影響、往来」

 一昨日昨日のヒメツルソバ駆除作業は、芽を摘むことが多かった。繁茂状態はほとんど見かけない。他の河川、 蓮沼川、四ノ宮川、御殿川、桜川そして名もない用水路の側壁には分厚い絨毯のように繁茂している箇所がある。 私は源兵衛川だけで手一杯。数年かけてやっと根絶が見えてきた。ま、こんな金にも名誉にもならぬ作業をする人 =バカ者は他にはいないだろう。午睡後中流部から下流部までお散歩。石垣、川から出ている石にまだあるある。 ほとんどが芽か若芽。見落としていたものもある。まだまだだ。

 我が家の近辺はポケモンが蝟集しているみたい。中学生から三十代まで、わんさと集まって立ち止まり、じっと スマートフォンを見つめている。知人がブログに書いている。

《 広小路が濃密なポケストップ密集地で、10分も歩けば10箇所はありますw 午後は広小路をウロウロしていただけで、 ポケモン10匹ゲットだぜぇ。 》

   http://my.shadowcity.jp/2016/07/post-9700.html

 毎日新聞昨夕刊コラム「憂楽帳」の題は「高価なマッチ」。冒頭。

《 「1本1万ルピア(80円)のマッチを買いませんか」。インドネシアで今、一番注目されている若手映画監督、 レガス・バヌテジャさん(23)の最新作は子供の頃に聞いたマッチ売りの女性を描いた短編だ。 》

 これだけでワカル人はけっこういるだろう。野坂昭如の短編『マッチ売りの少女』だ。記事を読むとそのまんま。 それをどうのこうの、と言うつもりはない。野坂昭如のこれを知らないらしいことにあきれた。水木しげるが漫画を、 米倉斉加年が絵本を描いていて、どちらも話題になった。注意する人がいなかったのだろうか。あるいは、昭和の 常識は既に遠い過去の遺物になったのだろうか。

 ネットの見聞。

《 30年くらい前、横浜近郊に住んでた頃、朝日カルチャーセンターで「パート・ド・ヴェール講座」が始まって即、 通った。これは本物の貝殻で型取りした物。確かに時間と手間がかかり過ぎる。アマリック・ワルターみたいの 作りたかったのだけど。 》 林由紀子

 https://twitter.com/PsycheYukiko/status/756853737931493376

 もう何年になるだろう。林さんからいただいたパート・ド・ヴェール。長さ9センチのクマゼミはきょうも机上に。 遠くから賑やかなセミの声。

《 エドワード・オークン(1872〜1945)による「キノコの家族」(1900年頃)。ポーランドの画家。 雑誌『ユーゲント』に作品を発表していました。フリーメイソンの会員でした。書肆ゲンシシャでは 珍しい画家たちの作品集を扱っています。 》 書肆ゲンシシャ/幻視者の集い

 https://twitter.com/Book_Genshisha/status/756356974619402240

 リンク先では、竹久夢二がそれをパクった絵がツイートされている。竹久夢二はハインリッヒ・フォーゲラーから かなりの影響をうけている(パクる)との仮説を私は立てているが、とりあえずメモ。フォーゲラー『春』銅版画1896年, 『七羽の白鳥』銅版画1898年は1910年に日本初紹介。後者は雑誌『白樺』2巻12号1911年フォーゲラー特集号に図版。 手元の図録『ハインリッヒ・フォーゲラー展』リッカー美術館1979年にはフォーゲラーと柳宗悦との往復書簡の記事。

《 フォーゲラーは、自分が日本の芸術の崇拝者であることを告白し、 》

 フォーゲラーたちを描いた『ヴォルプスヴェーデふたたび』筑摩書房1980年初版の著者種村季弘氏に「ヴォルプスヴェーデ、 行ってみたいです」と言ったら面白くない(退屈な)ところだよ、と言われた。行く気が失せた。

《 俺が街に「ゆるキャラ」ポケモンを!と任天堂に予算携えていってる自治体がないことを祈るw 》 木下斉

 https://twitter.com/shoutengai/status/756431826923597824

 ネットの拾いもの。

《 心霊スポット行って違うもんゲットして来そうだな 》

《 しかしさ、今の渋谷駅作ったやつ、呪いたい。 》

《 「Fukujin」は日蓮宗系の先鋭的かつ甚だユニックな佛教研究誌にて、表紙誌名の下に〈漬物から憑物まで〉と謳つてゐます。  》

2016-07-23

「人と人がつながる」

 昼前、下源兵衛橋上流部の石垣の手の届かない高所に生えているヒメツルソバを、近くの露木さんから 脚立を借りてきてそれに乗って抜く。まだ雨水が染みこんでいるから長い根まで抜ける。土のう袋半分ほど。 日陰では風が心地よいが、日向は……真夏。帰宅、水を浴びる。ふう。

 午後、北里大学の吉川名誉教授、デザイナーの内野さんと三人で沼津で昼食。三人で芹沢光治良記念館へ。 出たところで話題の知人、石川さんに遭遇。石川さんと話がとんとん拍子に進む。人と人がつながってゆく。 うまくいくときはこんなもの。三島へ戻り、吉川氏と別れ、カフェ・リトルノで内野さんと一休み。

 夕食後、ぐったり疲れていることに気づく。神経を細やかに使うことばかりだったわ。熱いコーヒーが 旨い。

 ネットの見聞。

《 「打席に立ったとき、誰も助けてはくれませんから。自分の力でやり抜くしかないんですよ」

  打席での心得を問われたイチローは、通訳を介して、こう答えたそうだ。 》 full-Count

 http://full-count.jp/2016/07/21/post39008/3/

 K美術館を開館した時、そう思った。胸熱。

《 早稲田大学の演劇博物館でいま、『あゝ新宿 スペクタクルとしての都市展』が開かれている(8月7日まで)。

  今回の展覧会では1960年代中頃から70年代までの――それはほとんど昭和40年代ということでもある ――新宿という都市がもっとも混沌として、エネルギッシュであった時代をフィーチャーして、 小規模ながら充実した資料展になっている。 》 都築響一

 http://www.roadsiders.com/backnumbers/article.php?a_id=891

 2003年にK美術館で開催した企画展「新宿 言葉 JAZZ」。胸熱。

 http://web.thn.jp/kbi/zz1.htm

《 ロンドンの東部にある1865年に建設されたポンプ場が当時の状況に復元され、新たな観光名所になった という記事。1950年代まで運用されたが、その後放棄。1987年から寄付を募り復元。下水処理施設とは思えない ヴィクトリア調の美的な空間。 》

 http://www.dailymail.co.uk/travel/travel_news/article-3698938/Who-knew-sewage-stylish-Inside-beautiful-Victorian-Pumping-Station-opened-doors-public-London-s-newest-tourist-attraction.html

 建造物の装飾を見ると、モダンアートとは一体何だったのか、と思ってしまう。何かを捨て去ってしまった、 大事な何かを。

《 「日本をとりもどす」という自民党のコピーを思い出す。誰が誰から取り戻すのか。なぜ自分たちが 「奪われた正当な所有者」だと思っているのか。 》 Kumiko

 https://twitter.com/Kumiko_meru/status/756454484482531328

《 多くの国民が無関心だった? 1964年のオリンピックはこんなにもダメだった 》 辻田真佐憲

 http://ji-sedai.jp/series/research/061.html

《 「なんで沖縄だけ こんな不当な扱いを受けないといけないんですか」

  「自分たちがやっている行為は誇りを持って家族に言えるの?あなたたちは」 》 ぴの

 https://twitter.com/ppuripha/status/756458193853657088

 ネットの拾いもの。

《 嫁さんは買い物がてらポケモンを狩りに出かけた。 》

《 「人生に文学を」のコピー、いよいよ「人生に侃々諤々を」になっているようだ。 》

2016-07-22

「フルホンGO」

 雨上がりの曇天なので昼前、源兵衛川最上流部〜ひろせ橋〜蓮馨寺横までヒメツルソバを抜く。 土のう袋軽く一袋。水を浴び、冷たいコーヒー。うーん、うまい。

 曇天で涼しいのでブックオフ函南店へ自転車を走らせる。内田魯庵『獏の舌』ウェッジ文庫2009年初版、 五味太郎『ときどきの少年』新潮文庫2012年初版、計216円。フルホンGET。

 木田元・編『一日一文』岩波書店の7月21日はマクルーハン(1911-1980)。

《 ”メッセージ”が”メッセンジャー”より早くとどくようになったのは、電信の登場以来のことである。 それは以前には”道路”と”書かれたことば”とは、相互に密接に関係していた。電信の登場とともに インフォメーションは、石やパピルス(紙)などの固体から分離した。それはちょうど金銭が獣皮や金塊や 金属から分離し、最後には紙になったのに似ている。 》

 そして紙から電子マネーへ。世間を振り回している金融工学は究極の姿かも。文字通り金が融ける。

 ネットの見聞。

《 沖縄北部のヘリパッドきょう着工 県外から機動隊500人 》 東京新聞

 http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201607/CK2016072202000133.html

《 <沖縄ヘリパッド>政府、移設工事を再開 現場は大混乱 》 毎日新聞

 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160722-00000036-mai-soci

《 文科省の教育行政が失敗しているということはその数字から明らかです。「教育政策は正しいのだが、 現場の教員が怠業や抵抗でその実現を妨害しているから成果が上がらないのだ。現場の教員の権限や自由を奪えば 教育政策の成果はたちまち上がる」という詭弁をいつまで許しておくのですか。 》 内田樹

 https://twitter.com/levinassien/status/756282519843069953

 ネットの拾いもの。

《 田舎にしかいないモンスターとかいねーの?

  ↑イナカモン

  ↑バカモン

   オロカモン 》

《 「○○区の△△というラーメン屋で、ミュウ確認!」っていうステマ、やるなら今のうちですよ(笑) 》

2016-07-21

アラビアン・ナイト別巻』

 昨日は夕方から雨。夕立だね、とのんきにしていたら、豪雨に。1キロ西の清水町では晴れ。ゲリラ豪雨だった。 三島を含む静岡県頭東部は梅雨明けはまだなんじゃなかろうか。きょうも曇天。

 昨日の光瀬龍百億の昼と千億の夜』、アマゾンの読者評には通ぶって見当違いを書いている文に苦笑。 ハヤカワ文庫の加筆された最後を読みたくなった。角川文庫で読むまでは、と見送っていた。

 セルビアのボリス・コヴァックBoris Kovac『 World After History 』が、読後にしみじみ響いてくる。

 https://www.youtube.com/watch?v=I9cv1LUcglA

 昨日、ブックオフ長泉店でちくま文庫『バートン版 千夜一夜物語』第1巻2008年6刷、第11巻2004年1刷、 計216円。古沢岩美の表紙絵が艶めかしい。ジャケット買いしたくなる。二点とも慶應義塾図書館蔵。 調べたら、高校生の時に心ときめかせた元版の河出書房版『千夜一夜物語』1967年は、古沢岩美の挿絵。それが ちくま文庫版に流用されているのかな。確かめるには河出書房版を買えばいいのだけれど、その気にならん。

 本棚にはマルドリュス版『完訳 千一夜物語』第1巻岩波書店1984年5刷以下2、3巻がある。そしてもう一冊、 『アラビアン・ナイト別巻』東洋文庫1985年初版がある。帯文から。

《 アラビアン・ナイトの中で、最も親しまれている「アラーッ・ディーン(アラジン)と魔法のランプ」と「アリ・ ババと40人の盗賊」の2話は、アラビアンナイト本巻の原典にはなく、後世発見されたもの。 》

 「アラーッ・ディーンと魔法のランプの物語」を読むはずが……明日があるさ

 朝、掃除を終えて水を浴び、ネット周遊して”Oran,Oran”という曲目に目が止まった。オラン、アルジェリアの 地中海岸の港町。大衆音楽”RAI”の発祥の地。

 https://www.youtube.com/watch?v=BFBLG9xZVhA

 Maurice El Medioniは未知の人。

《 1928年アルジェリア・オラン生まれ。オランと首都アルジェで活躍したユダヤ系 ピアニスト、 モーリス・エル・メディオニはジャズ、ラテン、クラシックといったオール ラウンド・プレイヤーだ。 》

 世界にはまだまだ見知らぬ興味深い人がいるものだ。Lili Bonicheリリ・ボニッシュとの共演、シビレル。

《 Maurice El Medioni et Lili Boniche.avi  》

 https://www.youtube.com/watch?v=jLrRCP3WsAE

《 Maurice el Medioni Ahla Sahla-Official Clip 》

 https://www.youtube.com/watch?v=lb2EyWjImXw

 極楽ジジイだな。ウラヤマシイ。

 ネットの拾いもの。

《 「ポケモンGO+夏休み+青春18切符」っていう組み合わせはなんか冒険の香りがしていいな。 》 ニット

 https://twitter.com/sdol/status/755371706059862017

《 ポケモンGO 歩きスマホで あの世行き 》

2016-07-20

百億の昼と千億の夜

 木田元・編『一日一文』岩波書店の7月14日は、サミュエル・ジョンソン(1709-1784)。その後半。

《 人間は気持ちが赴くままに読書すべきものだ。課題として読む本は余りその当人のためにならない。 》

 気持ちが赴くままに目に止まった光瀬龍『百億の昼と千億の夜』角川文庫1980年初版を読んだ。1967年の発表。 まあ、なんと壮大な小説か。地球の成立〜生命の発生から始まるんだから。そして釈迦プラトンナザレのイエス阿修羅が登場。舞台は地球から須弥山アンドロメダ星雲へ(さらには宇宙の外へ)。ぐいぐい読ませる。いやあ、面白かった。詳しいことは、先行するネット情報に任せる。中島梓の解説の結び。

《 そのかわりに、いま、私は、「百億の昼と千億の夜」は、世界でいちばん美しく、悲しいSF小説のひとつだ、 と思っている。 》

 本文から。

《 ローマ帝国の衰亡は午(ひる)を過ぎた陽ざしがいつとはなしに西にかたむくように、目には見えはしないが、 決して止めることのできない確実さで年ごとに、日ごとに進行しつつあった。 》 171頁

 今の日本を予言しているよう。

《 つねに歴史はすべてが終ったところからはじまっていた。 》 344頁

《 回復不可能な破局こそ実は静かにやってくるものなのだ。 》349頁

 男女関係みたい。本文冒頭。

《 寄せてはかえし

  寄せてはかえし

  かえしては寄せる波の音は、何億年ものほとんど永劫にちかいむかしからこの世界をどよもしていた。 》

《  冬の波冬の波止場に来て返す  》 加藤郁乎(いくや)

 加藤郁乎の俳句同様、『百億の昼と千億の夜』は読む人を選ぶ。

 『吉増剛造全詩集』思潮社が刊行されるとか。『黄金詩篇』1970年から『オシリス石の神』1984年まで八冊の詩集を 新刊で購入。散文集『螺線形を想像せよ』小沢書店1981年はブックオフで105円。最後に収録の散文「詩の発生する場所を もとめて」に付箋がある。いつ読んだのか。

《 「詩の発生する場所」そこに棲みつづけることを考えると、「詩作品」は岩礁に打ちつけてとびちる波頭のように おもわれてくる。あるいは潮騒の響きにかくれた岩礁がそれで、棲家は血のような波しぶきとも。 》 390頁

 岩成達也詩集『レオナルドの船に関する断片補足』思潮社1969年への連想だろう。

《 岩礁の平らなところにある納屋のなかからはいだしてきたときあの方は両方の目がつぶれくちびるからねばねばする しろいよだれをたらしていた(以下引用者:略) 》 「海の想い出 ii 岩礁の平らなところに」

 ネットの見聞。

《 本文用紙と書体で予想する芥川賞直木賞  第155回受賞作を大予想! 》

 http://type.center/articles/6442

《 (本文用紙予想、またあたりました)(恐ろしい) 》 津田淳子

 https://twitter.com/tsudajunko/status/755346619126587392

 ネットの拾いもの。

《 うわ。すごい時間。……棺に入ります。 》

2016-07-19

『我が屍に化粧する』

 一日で完売した倉田啓明『我が屍に化粧する』書肆盛林堂初版300部3000円が届く。収録の目当ての「絶交縁起 (鏑木清方君へ)」昭和四年を読む。

《 私と鏑木清方君とは、遠い親戚の間柄にあたる。 》 冒頭

《 さすれば私には清方君から絶交される理由は、ほとんど絶無と称していいわけだから、まったく私も当時 不可思議でならなかった。 》

 清方はえらい迷惑な遠い親戚をもったものだ。私の親戚にはいなくてよかった。

 暑中見舞いを投函。一枚だけ。

 午後に源兵衛川で茶碗のカケラを拾いたいという申し出は、暑すぎると延期に。30度を超えると外出する気が 失せる。家こもり。冷房28度でもすんごく涼しい。外はいかほどか。

 ネットの見聞。

《 倉庫に本をとりに行かねばならんのだけど、これきっと倉庫の中は蒸し風呂だよな…… 明け方とかに行く方がいいかも。 》 大矢博子

 https://twitter.com/ohyeah1101/status/755217173987983360

《 ベストセラー作家および作品、人気ジャンル隆盛のおかげで出版社が潤い、まだ海のものとも 山のものともつかぬ新しい本を出すことができる、ということはホントにありがたいと思う。でも、その一方で、 あれだけ読まれた作家やジャンルの読者って、今、いったいどこにいるの? って不思議も残る。 》 吉野仁

 https://twitter.com/crimezanmai/status/754694631275626496

 ネットの拾いもの。

《 84年版「ゴジラ」小林桂樹をはじめとするそうそうたる俳優陣が、しかめっ面をして、クソ真面目に リアリティのあるゴジラ世界を構築しようと頑張ってるのに、時折登場する沢口靖子の想像を絶する大根演技が、 全ての努力を粉砕する。この映画の真の破壊者は沢口靖子なのだ。 》 ふにゃちん【huluゴジラ連続観賞中】

 https://twitter.com/bonkuratv/status/754195747814334466

《 東京駅で「この電車は府中本町ゆきです」と言われた時

  1常識的な感覚で想像するイメージ(一例)

  2現実  》 Mr.Densha

 https://twitter.com/mrdensha/status/754692180065652736/photo/1

 熱海駅で乗り換えの電車の行き先を見ると、例えば東小金井行き、どこを通るのか。小田原からだと高崎、籠原、 いわき、土浦……気が遠くなる。

2016-07-18

「ア・ソ・ビの一人時間」

 梅雨明け。沼津市の海辺にある芹沢光治良記念館へ友だちの車に同乗して行く。知人の昆虫の写真・絵画を見る。 友だちは面白がる。私は企画展の「光治良と少女小説展」にひときわ興味が向く。しょうがないよなあ。  http://www.city.numazu.shizuoka.jp/kurashi/shisetsu/serizawa/tenji/doc/syoujyo.pdf

 芹沢光治良記念館での知人の個展について、友だちが感想を載せていた。

《 現在、展示中の沼津市在住の細田裕紀さんの個展に行ってきた。イチミリに至らない小さな虫たちの姿に、心の目で、観察し精密に描いた絵、根気強く狙った写真、沼津にこんなにすごい人がいたんだと、感激した。

  このしゃぼん玉のような、パールのような色写真で表せるか、心配だったが、どうぞ、そんな目で私がとった写真をみてくださいね。

  バックの葉の葉脈まで数えたという細密にも、ほどかあるという絵。絵を描く者には、この、根気と、大変さに、驚くと思う!是非、多くの方にみてほしいものです。

  現代版ファーブルかな?顕微鏡のような、重たいカメラを担いで写真をとり、絵で表す。びっくりです。 》 http://www.city.numazu.shizuoka.jp/kurashi/shisetsu/serizawa/tenji/index.htm#hosoda

 びっくりといえば沼津市杉崎町のジョナサンで友だちと遅い昼食をしていた時、通路向うの女子高生二人、食べっぷりもすごいが、一人は靴を脱ぎ、荷物を座席の上に置きその上にあぐら座りで食べている。肉食系オヤジギャル、ここにあり。

 その後、三島市の写真家岡部稔氏のお店へ。友だちの文章を転載。

《  岡部旗店・ギャラリー新作が準備できました。

  エモン・アワード受賞者岡部稔氏の新作を展示しております。どうぞ、お出掛けください。

  今回の新作、岡部さんの、作品とともに、スタイリッシュな額に、注目です。例えば、バーのカウンターのメニューやワインリストを入れてもおしゃれです。ぜひ、手にとってみてください。 》

 転載は楽だなあ。

 車窓から見る車のナンバー。宮崎、神戸、名古屋、松本、横浜、品川、会津……東京はなかったな。

 去年の夏は何をしていたか、記憶にない。季節は繰り返すけれども、年ごとに何かがずれてゆく。私も歳をとる。 午後九時からが”NIGHT”。夜だと聞く。それまでは”EVENING” 。晩。雑事が片付き夜になり、気持ちは次第に 落ち着いてくる。何年も夜は出歩かない。大通りからは酔客たちの賑やかなざわめきが聞こえてくるが。彼らに 誘(いざな)われることはない。日中の暑気と陽射しが少しずつ収まり、熱を孕んだ濃厚な湿気が澱む夜になる。

《  それは空中に位置を移した水といふべきだ。  》 大岡信「風の説」

 秋でも冬でも春でもない一夏の重い夜。湿った重みを肌と肌で受ける。身は酔いに任せ、心はゆらゆら浮遊する。 時がゆるむ。夏の夜の他愛ない……ア・ソ・ビの一人時間。

《  なめらかな女体となるだれのものでもない夜空  》 「水の皮と種子のある詩」

 安い赤葡萄酒に溶けるミルクチョコレート。

《  こころといふはるかなもの

   まなこといふはるかなもの

   舌といふ波であるもの

   手足といふ波であるもの  》 「豊饒記」

 まなざし。味覚。たゆたう。

《  近づいてくるものよりは遠ざかるものに いつそう豊かな陰影があつた  》 「サム・フランシスを夢みる」

 夜更け。指先から零れる……。

《  「取扱注意!」  》 「少年」

 注意せよ、オレ。

 詩はすべて大岡信『悲歌と祝寿』青土社1976年より。

 ネットの見聞。

《 東京で開催中の土木展 で展示されている新宿駅、渋谷駅、東京駅の透視図が「X線のイラスト」 と形容されて海外で話題になっている。 建築家の田中智之氏が手書きで制作。 》

 http://www.wired.com/2016/07/lose-tomoyuki-tanakas-x-ray-illustrations-tokyo-train-stations/

 http://www.2121designsight.jp/program/civil_engineering/

《 日本の最南端「沖ノ鳥島」を管理するのは横浜市鶴見区内にある役所だった 》

 http://portal.nifty.com/kiji/160715196993_1.htm

《 対米兵防犯パトロール員 辺野古、高江を「警備」 市民の抗議抑制 防衛省計画 》 琉球新報

 http://ryukyushimpo.jp/news/entry-317653.html

《 英軍兵が沖縄の米軍基地で訓練 本紙請求に英政府開示 》 沖縄タイムス

 http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=178877&f=t

《 1947年の今日7月17日は、ハンガリーで数千人のユダヤ人を救ったのち、スウェーデンの外交官ラウル ・ワレンベリがソ連KGBによって殺害された日。ソ連に連行後の行方は長年不明だったが、 前ツィのとおり最近になって最期が判明した。 》 スウェーデン政治経済情報

 https://twitter.com/sweden_social/status/754628637953888256

 ネットの拾いもの。

《 高知市のルイ・ヴィトン高知店跡にセブン―イレブン 》 高知新聞

 http://www.kochinews.co.jp/article/34011/

《 都知事選の話になると、「オレたち、バチがあたるような悪いことしましたかね?」 と伏し目がちに語るようになった。 》 赤城毅

 https://twitter.com/akagitsuyoshi/status/754681457692422144

2016-07-17

「ガールズ」

 昨日午後、楽寿園で催されている手創り市のサニーボーイブックスで購入した山下賢二『ガケ書房の頃』夏葉社 2016年初版についてきた小冊子『SUNNY 03』の最初の執筆者が古川日出男「BOY:この言葉を定義しなさい」。

 http://shizuoka-info.jugem.jp/?eid=971

 http://www.sunnyboybooks.jp/

《 今、「その行為だけで」と僕は書いたが、踊りというのはまさに体を張った表現なのであって、つまり捨て身である。 そういうのが僕にとってのガールズだ。 》

《 たぶん駄目ではない。なぜならば、ガールズが素晴らしい存在なのはそれと比較されるボーイズがいるからで、 彼女たちから見た「幼稚なあいつら」がいなければ、そもそもガールズは輝かないのだ。 》

 たったニページの短文だが、はっと気づかされた。先だって恵まれたフリー・ペーパー『南大分マイタウン』の記事 「こんにちはお嬢さん」は「20才 女優・歌手」畠中清羅さん。知らなかったが、気になる雰囲気を持っている。 清羅は「せいら」と読む。大好きなセーラー・ムーンじゃないかい。古川日出男の言うガールズの一人だ。

 古川日出男。私は彼の傑作『アビシニアン』幻冬舎2000年初版にぞっこん。冒頭。

《 十億年がすぎて、わたしは東横線に乗りこんだ。ここまで来れば、都心まではあと一歩だった。制服のスカートの うえで組んだ両掌(りょうて)が今にも踊りだしそうになる。 》

 ここにすでに踊りが。それにしても、「ガールズ」と「少女」の隔たり……。昨日の大岡信『春 少女に』表題作。 その結びの連、二行。

《 でもきみは知つてゐてくれ 秋の川を動かして人の堤をうち砕く力こそ

  春の齢(よはひ)に頂きにきみを置いた力なのだ 》

 ガールズか。それは少女ではない。沼津市芹沢光治良記念館で開催中の「光治良と少女小説展」のチラシには少女、 娘、乙女また深窓の令嬢といった趣の本の表紙絵。そこにはモガ(モダン・ガール)は見かけない。それにしても、 ガールではなくガールズ。セーラー・ムーンか(そこへ行くか)。

 http://www.city.numazu.shizuoka.jp/kurashi/shisetsu/serizawa/tenji/doc/syoujyo.pdf

 きょうはジャズマニアには当たり前、ビリー・ホリディとジョン・コルトレーンの命日。映画ファンなら市川雷蔵。

 ネットの見聞。

《 吉本隆明『日本近代文学の名作』を読みました。著名作家24人が文庫5ページ相当に。代表作と言われてないものも 取り上げられているのに感心しました。毎日新聞連載記事(吉本談を記者まとめ)+書き下ろし。語り口、松岡正剛が 影響受けてますね。 》 ISOGAI

 https://twitter.com/ISOGAI_1/status/754301131392557056

 気づかなかった。

《 久しぶりに『とと姉ちゃん』。ふと思い出して引っ張り出した『暮らしの手帖』96号戦争中の暮しの記録特集 (1968年夏号)。あとがきの花森安治さんの言葉に強い思いを感じる。 》 青山ゆみこ

 https://twitter.com/aoyama_kobe/status/754163530178306048

 久しぶりに『暮らしの手帖』96号戦争中の暮しの記録特集を取り出す。これは新刊で購入。定価280円。

 ネットの拾いもの。

《 生前退位が行われたら「昭和生まれなのに平成のうちに結婚出来なかった皆様、御機嫌よう」という 最強の煽り文句が生まれるわけだ。 》 コトキル

 https://twitter.com/e_fguna/status/753866619449778176

2016-07-16

『春 少女に』

 大岡信詩集『春 少女に』書肆山田1978年初版を読んだ。今まで読んだ大岡信の詩集でこれが最も親しみやすい。 繰り返し読みたくなる。最初の詩、「丘のうなじ」冒頭第一連二行。

《  丘のうなじがまるで光つたやうではないか

   灌木の葉がいつせいにひるがへつたにすぎないのに  》

 この二行で既に詩に拐われていた。半分以上の詩に惹かれた。「銀河とかたつむり」第一連四行。

《  世界がいかに危険な深みに満ちてゐようと

   死者たちの側から見れば

   この世はもう

   はてのはてまで終わつてしまつた宴にすぎない  》

 坂東壮一の銅版画『旅の終わり』ほかを思い浮かべた。

 http://web.thn.jp/kbi/bando.htm

 また、葛原妙子の名歌を連想。

《  他界より眺めてあらばしづかなる的となるべきゆふぐれの水  》

 その眼差しは昨日の味戸ケイコさんの絵へつながってゆく。そう、他界より、なのだ。

 他に印象的な連を。

《  透明な風がゆききする石段にかけ

   死者の木の実のざらつく皮をむしりながら

   晩学の生徒は

   先生の低い声のなかに

   うちよせる死の抛物線だけ感じてゐる  》 「ギリシアのザクロ」

《  ゆつくり時は過ぎてゐた

   厚紙のなかへ沁みこんでゆく冷ややかな水のやうに  》 「きみはぼくのとなりだつた」

《  ぼくはひとり きみのいのちを生きてゐた  》 「きみはぼくのとなりだつた」結び

 詩集を読む愉しみを堪能。

 曇天でさほど暑くないので朝、源兵衛川中流、下源兵衛橋上手の両岸に伸びたヒメツルソバを抜く。土のう袋に詰める。 橋のたもとにはお盆の藁用具がどかんと積まれている。欄干には蝋燭と線香。送り火行事。夜は桜川で灯籠流しだ。

 ネットの見聞。

《 本棚の肥やしになっているが長らくホラーだと思っていた。阿呆。あとがきにイタリアには珍しい推理小説の傑作として 好評を博し各国に翻訳されたとある。元ナチスが絡む話らしいが、あとがきの手放しの絶賛が気になる。85年刊 》  ストラングル・成田

 https://twitter.com/stranglenarita/status/742707763776618498

 と紹介されたL.G.ブッファリーニ『〈吸血鬼〉の影』角川文庫がやっと見つかった。それも本棚に挟まっていた。最近 こんなことばっか。記憶力の衰えを痛感。

《 阪神本線が止まっている理由の詳細が詳細すぎる→「運転士可哀想」「運転士頑張れ」  》 togetter

 http://togetter.com/li/999903

《 自民党の改憲草案というのは、彼らの国家観はこういうものだ、という宣言ですよね。となれば、 彼らは欧米諸国と価値観なんか全く共有してない。近いのは中国。自民党は中国における共産党になりたいんでしょうね。 こんな国家観、現在の国際秩序が許すとは思えない。 》 松井計

 https://twitter.com/matsuikei/status/754107284599427075

《 例えば、自分の親が高齢で心臓含め何度かの手術を受け病気の加療を受けながら働いてたら、そして「もう休みたい」 と言っても、「休ませない」と突っぱねるのか。 》 高橋正明

 https://twitter.com/buzzmeak/status/754124125413658625

 ネットの拾いもの。

《 ブラック宮内庁。 》

《 片付けが出来ない(から、探し物も苦手)な人間が、探すのを諦めるときに、よく言うセリフ。

  「これはもう、出てこない運命」

  「そんなに高額なものでもなかったし、ま、いっか」

  「探すより買った方が早い」

  そう言って、引っ越しの時、ドライバー30本程出てきた人を知ってる(笑) 》 蔵書印/出版広告

 https://twitter.com/NIJL_collectors/status/753777617036201987

《 「富士の白雪とかけて……不義理の借金と解く」、その心は「積もり積もりて姿を隠す」。 》

《 芭蕉最後の月世界徒歩行、『つきのほそ道』。 》

2016-07-15

「闇の新たな相貌」

 椹木野衣・編『日本美術全集 第19巻』小学館2015年に掲載された味戸ケイコさんの絵。下記リンクページの 画面中段にある、振り向いた少女の絵について椹木野衣の発言。

《 全集に載せた作品は、彼女の原点とも呼べる『終末から』という、筑摩書房から出ていた雑誌の表紙絵です。 》

 http://nichibi.webshogakukan.com/bluediary/2016/03/post-11.html

 昨日話題の宮下規久朗『闇の美術史  カラヴァッジョの水脈』岩波書店の一節。フェルメールの名作 『真珠の耳飾りのある少女』について。

《 人物のみが描かれるため、背景の闇は効果的だ。少女には強い光が当たっているが、その周囲には拡散していない。 フェルメールはここでは、画面全体に満ちる光を描写せず、レオナルドのように人物の姿のみを浮かび上がらせている。 この絵が「北方のモナリザ」と呼ばれる所以である。振り向いたポーズは、やはりレオナルドの創始した「肩越しの肖像」 という形式であった。 》 153頁

 2000年、大阪市立美術館のフェルメール展で『真珠の耳飾りのある少女』と『天秤を持つ女』を鑑賞。『天秤を持つ女』 に首ったけ。この絵だけを二時間近く観賞していた。混んでいるほどでもなく、独り占め、な極楽気分。

 振り向いたポーズ。それは『終末から』最終号1974年の上記表紙絵であり、吉原幸子『クモンの空』1977年の表紙絵だ。 それは鏑木清方の『築地明石町』へと遡る。

 『日本美術全集 第19巻』小学館、椹木野衣による味戸ケイコの絵の解説から。

《 そしてこの漆黒の闇。その底はいったいどこへ続いているのだろう。 》

 カラヴァッジョを開祖とする闇の表現は、味戸ケイコさんによって新たな相貌を魅せた、と言えまいか。漆黒の闇のその先、 ではなく、その底はいったいどこへ。これはコワイ。こんな想像をかきたてる漆黒の描写は、意外と見当たらない気がする。 どう考えるか、いいアイデアが浮かぶまで放置する。

 背景が漆黒の絵には長谷川潔のメゾチント技法による銅版画がある。闇の充実を感じる。

 赤瀬川原平『睡眠博物誌 夢泥棒』新風舎文庫2004年初版は、逆説の光と闇を描いている稀有な例だ。1975年初刊。 光と深い陰影の情景は現実にはあり得ない世界。闇の光、あるいは輝ける闇。コールタールのようにドロっとした漆黒の海。 超現実的な夢魔の世界。闇と光の相剋に新たな局面を切り開いた絵だと思う。

 昨日のラジオ中継の模様がブログに。

《 三島の貴重な宝を探しに行ってきました! 》

 http://777fm.com/blog/2016/07/post-344.html

 ネット注文した古本、大岡信詩集『春 少女に』山田書店1978年初版帯付、500円が届く。8日に引用した三浦雅士の文で 未所持のこれを読まねば、と。

《 詩集『悲歌と祝祷』、『春 少女に』の2冊を、掛け値なしに日本現代詩の最高の達成であると称揚する。 》

 ネットの見聞。

 「四代目」 歌舞伎などの古典芸能では「よだいめ」と読みます。

 「七回忌」 しちかいき

 「四万六千日」 しまんろくせんにち

《 プロジェクト・グーテンベルク青空文庫的サイト)の英語文学1700作品の調査の結果、 物語における感情の動きは6パターンと判明。

  1)下から上がるだけ(アリス型)

  2)上から下がるだけ(ロミオとジュリエット型の悲劇)

  3)落ちて、そこから上がる(罠から這いあがる型)

  【続く】 》 冨田健太郎

 https://twitter.com/TomitaKentaro/status/753224024801488902

《 【続き】

  4)上がって、そこから落ちる(イカロス型)

  5)上がって落ちて上がる(シンデレラ型)

  6)落ちて上がって落ちる(オイディプス型)

 複雑なシンデレラやオイディプス型ほど、グーテンベルクでダウンロードされているらしい。

 http://www.sciencealert.com/scientists-have-figured-out-there-are-only-6-core-emotional-arcs-in-all-english-fiction … 》

 https://twitter.com/TomitaKentaro/status/753224040936906753

《 総統閣下は天皇陛下が生前退位の意向を示した事にお怒りのようです 》 Serious Tom

 https://www.youtube.com/watch?v=j-4sj5QSl5s&feature=youtu.be

《 淀川長治が『広告批評』という雑誌で語っていたこと。

  天皇一家に宮中に招かれて映画談議をしたことがあったそうである。その際に天皇陛下と美智子様がベストワンに挙げた映画が 『ローマの休日』だった。

  考えてみれば、あの映画のヒロインの気持ちを実感できるのは日本ではこの御二人しかいない。 》 大塚浩成

 https://twitter.com/OhHironari/status/452611929865875457

《 恥ずかしい憲法、なんて言ってる奴らが、御高齢の天皇陛下の退位問題については、憲法を盾に取り、尻込み、 というのは喜劇的であり悲劇でもある。拝米で、尊皇の心をどこかに忘れてきたエセ保守の、醜い姿だな。 占領ボケはお前たちだろう。 》 合洋司

 https://twitter.com/yjochi/status/753756018736103425

 ネットの拾いもの。

《 新しい元号「日本」にしたら最終回っぽくていいかも。 》