k-takahashi's blog

個人雑記用

思った通りいかないダウンロード販売

今の世代のすべての家庭用ゲーム機は、インターネットを通じて直接ユーザーにゲームを届けるダウンロード販売の仕組みを備えている。ゲームやデータを流通させるための中間コストがなくなるため、中小企業が新たに参入するチャンスが生まれ、またパッケージ製品にするにはリスクが高いような実験的なタイトルが誕生しやすいと考えられている。だが、実際の成果が断片的ながら徐々に見え始めるようになり、中小ゲーム会社にとって決してバラ色の販売方法ではないことがわかりつつある。

テクノロジー : 日経電子版

具体例としてあげている事例がいくつかあり、そもそも知名度が高いゲームしか売れておらず、プロモーションをする力(金)がないとダメだいうことになりつつある、と結んでいる。


 中で紹介されている事例で、XboxLiveArcadeで発売しようとすると、いつ発売されるのか全く分からないためプロモーションがかけられないというものもあり、さすがにこれでは困るわけで、そのうち改善されるでしょう。(こんなのを放置したら、ソフトメーカーから独自配布要求が出るのは必至。アカウント管理を握ってメーカーやユーザを支配したいMSにとってそれは容認したくないはず。)


 筆者は、ロングテールなんて効いていないよと言いたいようだが、それはプロモーションがWeb2.0的方法論に乗っていないからだと思う。もっとも、

おそらくこれからのゲームプレイヤーは、
「みんなと同じゲームをプレイし、みんなと同じ感想を持つゲーマーが勝ち組」
ということになるだろう。
ゲームの面白さが、「ゲームの面白さ」単体で決まるのではなく、
「ゲームの面白さ」+「ゲームの体験を人と話す楽しさ」
の合計で決まり、しかも「ゲームの体験を人と話す楽しさ」の方が上ということであれば、もうそうならざるを得ないじゃないか。
勝ち組になりたいのであれば、多数派が選ぶゲームをプレイし、多数派と同じ感想を持つこと。
これが唯一にして絶対の「正解」ということだ。

みんなと同じゲームをプレイし、みんなと同じ感想を持つゲーマーが勝ち組 - ロケット姉妹(仮)

というような基準を作り手や遊び手が持ってしまうのであれば、コンピュータゲームからロングテールは消滅することになる。プラットフォームホルダーはどうしても「寡占を持って良し」とする発想になりがちなのに、メーカーもプレイヤーもそれに同調したら終わりだよ。


 私はそうならないことを望む。ライト系の人は昔からそうだけど、それはライト系の特徴であって別に構わない。でも、ゲームが趣味とかいうレベルの人は、そうならないでほしいな、と。(同じロジックであらゆるロングテールを否定することになりかねない。もちろん、なんでもかんでもWeb2.0的でいいわけではないが、少なくとも趣味の世界ではロングテールがそれなりに存続して欲しい。)