k-takahashi's blog

個人雑記用

謎解き 超常現象

謎解き超常現象

謎解き超常現象

 超能力、超古代文明、UFO、怪奇現象などについて、簡単に解説した本。
「信者達が話すストーリー」「事実関係」という組み合わせで、1項目が6ページほどの短い記事を40項目ほど集めたもの。特に新規な内容というわけではありませんが、こういうのは一定ペースで出続けることも重要なので。


 TRPGタグを付けた理由は、本書がシナリオ作成トレーニングに使えるから。つまり、「事実関係」の更なる裏設定を考えると面白いから。
例えば、冒頭の御船千鶴子のエピソード。彼女の透視が実際には実験者に手元が見えないように行われたことが事実関係のところに書かれているが、そこに例えば「手のひらに人面瘡があって、それが透視を行っていたからだ」とかこじつけをしていく。
フィラドルフィア実験なら、事実関係のところに「実験当時、エルドリッジ号はフィラドルフィアにはいなかった。当時西インド諸島バミューダを巡航していた」とあるわけですが、もう、バミューダなんてネタそのものじゃないですか。
そんな感じの読み方をするのも楽しい。


 選択テーマは、著者等の趣味なのか編集の都合なのか、今ひとつよく分からない選択。いわゆるニセ医療関係は意図的に落としたのだろうけれど、他がよく分からない。いわゆる超常現象に限っているのかというと911陰謀論とか入っている。「変わった話を聞いたときに、伝えられる話だけでなくもう少し調べると面白い」という後書きにあるような立場なら、日本の三種の神器「血液型」「マイナスイオン」「水伝」が入っていて当然だと思うのだが、これらもない。ノストラダムスネッシーとかも無い。アポロ陰謀論も(記述はいくつかあるが)項目としてはたっていない。
一方で、UFO関係が異常に充実していたり、アインシュタインの予言みたいな超常でもなんでもない単なる都市伝説を載せてみたり。 ちょっとバランスが悪い印象。「こういった本を初めて読む方のことも考え」という後書きと合っていないように思う。