CD『アシタディスク』の解説のような何か

遅くなってしまいましたが、ボーマスお疲れ様でした。
沢山の方々にCDを購入していただき、差し入れなども頂いて本当に嬉しかったです。
とらのあなの方で通販が始まっておりますので(残念ながらワンコインでは無いのですが)
ボーマスに来ることが出来なかった方はよろしければご利用ください。



ここからは『アシタディスク』の解説のようなことをしようと思います。
それぞれの収録曲についてもそれぞれ説明もどきみたいなことをしておりますので
なんかこう、あまりそういうのが知りたくない方はご注意下さい。


0.アルバムのコンセプトについて
「円」をテーマにしています。「ワンコイン購入制」もここに起因していますね。
収録曲は全て「アンシクロペディストの見た夢」を中心に考えて構成されています。
また裏テーマというか、アルバムのモチーフとなっているのが「*」であり
それを元に「アシタディスク」が生まれました。


1.アシタレック
「アシタレック」はこのCD「アシタディスク」の録音という意味を意図しています。
激しく刻むシンセの裏で響くピアノは「アンシクロペディストの見た夢」のメロディを奏でています。


2.アイマイシンクδ
【歌詞】
アイマイは「曖昧」でシンクは「think:考える」と「sync:同期する」の二つの意味を表します。
またδは「変わりゆくものの量」という意味で使っています。
「私は過去によって形成され、記憶は主に言葉によって記録される」という考えと、
トートロジー(同義での言葉の言い換え)が繰り返されるうちに
同じ意味をたどったはずなのに違う意味に変化してしまう」という考えから、
言葉の意味の変化で記憶の意味も変わり最終的に
私の存在さえも変わってしまうのではないかという問いかけがテーマになっています。
【曲】
19拍子の間に4拍子が紛れ込む、聴いていてなんとなく違和感を覚える曲です。
違和感を持つ曲だからこそ、CDのために作れた曲でもあると思います。


3.アステリズム システムタイム
3曲目に3つの楽器が3方向からおりなす3拍子の…
ともかく「3」という数字にこだわった曲でした。
ちなみに「アステリズム」というのは*を3つ並べた物()です


4.アンシクロペディストの見た夢
【歌詞】
テーマは「太陽を追いかける月の物語」です。
太陽に輝きを与えられ、尊敬の念や恋情などを持ってその後を追いかけるも
決して追いつくことの出来ない月の哀しい姿が
歌詞全体を通して歌われています。
しかし最後に、それらは全て人の夢が創りだした物語に過ぎないことが分かります。
【曲】
今回CDに収録した音源はニコニコ動画のものにさらに磨きをかけました。
6/8から5/8そして6/8のサビ、4/4の中間部とかなり展開の激しい曲ですが、
それでいてメロディはキャッチーになるよう心がけました。


5.アシタディスク
【歌詞】
「アンシクロペディストの見た夢」の兄弟のような曲です。
主人公である夢のなかに住む"僕"は、"君"が夢を見ることでしか姿を現すことが出来ません。
まさに太陽が光を持つからこそ輝くことが出来る月のような関係です。
そしてまたこの"僕"も"君"に会おうとします。
しかし会うことが出来たのは鏡写しの世界。僕は君、君は僕。
隣にいながらも鏡一枚を隔てて決して触れ合うことの出来ない暖かくも哀しい関係の歌です。
【曲】
曲の方でも「アンシクロペディストの見た夢」を強く意識して作られています。
全体を通して5拍子メインの変拍子ですが、それを意識させない自然なメロディラインにしたつもりです。
またサビのメロディはアンシクロのサビを5拍子にしたもので、作っている側としても何だか胸が熱くなりました。



後付けは以上です。CDを作る以上はCDだからこそ出来ることを精一杯考えようという気持ちで作りました。
そういった意味でも、CDとしての『アシタディスク』を楽しんでいただければ嬉しいと思います。