梶ピエールの備忘録。 RSSフィード

2016-08-21

[][]お仕事のお知らせ

 8月22日(月)発売の、『週刊東洋経済』8月27日号のコラム「中国動態」に、「中国経済の新展開を示す配車サービスの大型再編」という記事を寄稿しました。先日発表されたインターネット配車サービスのウーバーが業界再王手の滴滴出行を買収した問題について書いています。

 中国国内では独占によるサービスの悪化を懸念する論調が多いようですが、本稿では1.これは民間企業などが「なし崩し」的にシステムの裏をかき解決を図るという「中国流の自生的秩序」の典型的な事例ではないか、2.配車サービスのようなシェアリングエコノミーは、短期的な取引を信頼できる第三者の仲介(「包」)によって成立させる手法が蓄積されてきた中国の伝統的商習慣に合っているのではないか、という観点から論じています。

 ちなみに、この合併劇については中国の有力経済メディア財新網が特集を組んでいます↓ので、中国語が読めて興味のある人はチェックしてみてください。

http://topics.caixin.com/zhuancheni/

2016-08-19

[][]いただきもの

 


 中公新書の今月のラインナップからなんと2冊もいただきました。岡本さんの驚異的な執筆スペースには本当に頭が下がります・・というようなことをこれまでに何度書いたかわかりませんが、今回は「あとがき」にこれまでになく率直に中国との向き合い方について書かれていること、「天下」「華と夷」といった伝統中国を理解するために必須の思想的概念についても詳しく頁が割かれている点が目を引きます。

 もう一人の著者、高木久史さんは日本中世貨幣史の新進気鋭の研究者にして私の大学時代の演劇部(神大自由劇場)の後輩でもあります。日本史を「貨幣」の観点から論じた一般向けの著作はこれまでにもありましたが、それらは近世(江戸時代)以降から説き起こしているものがほとんどだと思います。その点、著者の専門である古代・中世の記述が充実している本書は貴重な一冊だと思います。


戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗

戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗

 出版社からご恵投いただきました。ベストセラー『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』の続編です。中国(中華民国)との交渉にもかなりのページが割かれていますし、おさらいのつもりで夏休みに勉強したいと思います。

2016-08-09

[]いただきもの

 


 東京大学出版会のシリーズ「超大国・中国のゆくえ」の中の1冊です。習近平政権になってから厳しさを増した人権弁護士への弾圧や、少数民族の教育問題など、現代中国社会が抱えているアクチュアルな問題に関して詳しい考察がなされています。以下は、出版社ウェブサイトによる内容の紹介です。

 目覚ましい経済成長を遂げた中国は,既得権益層を重視する政策によって,貧富の差を驚異的な水準にまで拡大させた.格差や不平等が拡大する一方で政治参加が制限されるなか,「民」はいかにして存在感を表しているのか.少数民族,学生,農民,農民工(農民労働者),知識人に焦点を当て,「民」の声を重層的にとらえることにより,ダイナミックに変動する中国社会を描き出す.

2016-08-02

[][]いただきもの

 

マルクス主義と水の理論

マルクス主義と水の理論


 著者よりご恵投いただきました。前作『アジア的生産様式論争史』に続き、著者のライフワークであるアジア的生産様式論に基づく中国社会論の集大成がまとまった形で世に出たことを喜びたいと思います。

2016-07-23

[][]いただきもの

孫文――近代化の岐路 (岩波新書)

孫文――近代化の岐路 (岩波新書)

 著者の深町さんよりご恵投いただきました。今年生誕150年を迎える孫文の人物伝です。