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17歳のための世界と日本の見方―セイゴオ先生の人間文化講義

松岡正剛さんの本は、まるで地図のようです。「17歳のための世界と日本の見方―セイゴオ先生の人間文化講義」は、地図の中でも世界地図と言ったところでしょうか。

また、松岡正剛さんの作品を読む前に、これを読んでおくとこの方の世界観や言葉のフィルターが理解できるのではないでしょうか。

幼児の頃に、縦線しか書けない事に対しての「2本の手を使って、木の枝にぶら下がりストロークしていく記憶が残っている」という考察。なるほどな。面白い。

ここで思い出したのが、あの「ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉 (岩波現代文庫)」を書いた物理化学者ファインマンが言った「高校生レベルの知識層に説明して伝えることができなければ、その人は科学を理解しているとは言えない。」と言うものです。
これは、科学以外にも言えることなのではないでしょうか。
と言うよりも、これが実現できる本以外は、駄目本のような。。。気がします。
難しい事を難しいまま伝えるのは、馬鹿でもできる。
でも、難しい事を簡単にして、他人に説明できることができるのがプロである。

松岡正剛は、難しい事をまるで地図を見せるかのように簡単に説明してくれているファインマンの言葉をまさに実現している。

17歳のための世界と日本の見方―セイゴオ先生の人間文化講義

17歳のための世界と日本の見方―セイゴオ先生の人間文化講義