ちゃんこ料理と、本格季節料理が頂けるお店


釧路の繁華街と言えば、釧路川に近い末広町や栄町となりますが、
その繁華街から釧路駅側にやや外れた場所のあるちゃんこ料理屋さんが、
こちら坤龍(こんりゅう)さんです。

店内
  開店から41年(昭和47年オープン)になるというお店の店内は、
  木を基調とした作りで、うす茶色になった壁が時代の流れを感じさせます。
  しかし、店内はとても綺麗にされていて、使い古されたテーブルや、
  味わいを感じる建具により、素敵な雰囲気を演出しています。
  
  店内には、番付表や、歴代の横綱の名前、
  お相撲さんの”廻し”が壁に飾られています。
  そう、こちらは、関取”坤龍”のお店でした。


今回は、刺身盛り合わせ、ババカレイの煮付け、そっぷ炊きちゃんこ、そして熱燗を頂きました。


お通し
  お通しは、”真だらの卵”が乗った真だらの昆布締めでした。
  昆布により締められたややぷりっとした食感のタラに、
  醤油漬けの卵が絶妙に合います。

刺身盛り合わせ
  マグロ、ホッキ、えびはわかりますが、
  ・・・赤身をおびた魚がわからない・・・
  
  カミソリ「こちらのお刺身はなんていうお魚ですか?」
  女将「そちらは”ブリ”です。今回、天然物のいいものが入ったんです」
  
  赤身をおびたその身は、皮に近い部分に脂が乗っていて、
  トロンとした食感ながら、濃厚な味わいがして・・・美味しい。

そっぷ炊きちゃんこ
  ”そっぷ”とは、オランダ語でスープを意味します。
  出汁の鶏ガラに例えて、筋肉質のやせた力士の事を”そっぷ型”と言うそうです。
  そんな名前がついた”鶏ガラのちゃんこ”を頂きました。
  
  野菜たっぷりの一人前のちゃんこ鍋ですが、
  どう見ても二人前くらいのボリュームがあります。
  ニラ、ネギ、ゴボウ、白滝、椎茸、大根、鶏肉、
  タラ、人参、こんにゃくと、具だくさん。
  
  野菜の炊き加減が絶妙で、一つ一つの野菜の味がしっかりします。
  また、細めの白滝やこんにゃくが食感にアクセントを加えています。
  
  出汁は、あっさり目で、やや甘めでした。
  煮立ってくると、出汁を追加して濃さを調節してくれました。

熱燗
  カミソリ「北の勝搾りたては入っているのですか?」
  女将「いまは無いのです。なかなか入らなくて・・・」
  
  熱めに燗して頂いた日本酒は、濃厚でやや甘めで、コクがあります。
  
  カミソリ「こちらの日本酒、美味しいですね。どこのお酒ですか?」
  女将「千歳鶴です。燗でもお冷でも、美味しく頂けるお酒ですよ。
     実は・・・うちは繁華街からやや外れたところにお店を構えたので・・・
     開店当時は、千歳鶴からお酒を購入していたのです。」
    (当時は、地元酒蔵からのサポートにはいろいろ制約があったようです)

大鵬の付け人をやっていたという元関取の大将は、
いつもニコニコしていて温厚な方で、お話も大好き。
大きな体ながら、一品一品、丁寧に料理を作ってくれました。

物腰柔らかな女将は、常に気を配っていて、
手伝いさんへ指示しながら、客への気遣いも忘れません。
教育大のお手伝いさんは、明るくハキハキと、気持ちよく対応してくれました。

3月に入り、本州では春の息吹を感じる季節になりますが、
北海道ではまだまだ冬が続きます。
道東に来て、温かい料理を食べたいなぁって思いましたら
是非ともこちらのお店をのぞいてみたください。
きっと、ほこっとした、幸せな気分になれると思いますよ。

ごちそうさまでした。

※お通し、刺身盛り合わせ、ババカレイの煮付け、そっぷ炊きちゃんこ、
 熱燗×2を頂いて6,000円程度でした。
 一人で食べきれないくらいのボリュームでしたので、
 ライトに済ませれば二人でもその程度に収まるでしょう。ご参考までに。

ちゃんこ料理 坤龍ちゃんこ鍋 / 釧路駅

夜総合点★★★★ 4.5