「嵐が丘」初日
「嵐が丘」
原作:エミリー・ブロンテ
脚本・演出:G2
音楽:和田俊輔
振付:夏貴陽子
5月6日(水・休)に、日生劇場で初日のステージを見た。
過去ログのこの(→http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20150202/p4)公演。
午後5時開演。
劇場ロビーに掲出されていた上演時間は、「60分、休憩20分、90分」になっていたが、じっさいは、二幕が10分ほど短くて、「60分、休憩20分、80分」といったいったところ。初日でカーテンコールの回数も多かったはずなのに、7時40分には終わったので、トータルの上演時間は、2時間40分と思っていればよさそう。
公演プログラムは、1500円。
1階客席は、前方3列(XA〜XC列)の下手ブロックのみ座席が撤去されていて、そのスペースが、オーケストラピットになっていた。
日生劇場で、オーケストラピットのスペースの一部だけを使うという公演を見たのは、私は、今回がはじめてだ。(同じ演出家だった舞台「おくりびと」のときも、ミュージカルではないのに音楽が生演奏だったが、あのときは、楽団が舞台上にいた)
キャサリン(堀北真希)の死後の次世代のストーリーまでがえがかれ、ロックウッド(小林大介)がネリー(戸田恵子)から嵐が丘の物語を聞く、という原作の大枠を活かした回想形式になっている。生演奏の音楽と、セットの動きの壮大さが、ドラマを盛り上げ、スケール感が醸し出される。
上演時間が意外と短かったのだが、この舞台はダイジェストっぽさがないし、終始、緊張感のある展開で、ドラマティックだ。ヒースクリフ(山本耕史)のほうが主役に見えてしまうのは否めないけれど、全てはキャサリンという存在があってこそ、というつくり方は伝わって来る。
舞台装置が見もの。迫りが多用され、スライディングステージが動き、歌舞伎さながらに、大迫りでセットの上げ下げもある。迫りを使う前後の、奈落がぱっくり口を開けているときにキャストが演じているのを見ていると、(あの国立劇場での事故があって以降は)けっこうドキドキ感をおぼえたりもする。
この舞台は、子役の出演シーンのセリフを、同役の大人キャストがしゃべるという演出がされている。
子役の配役は、以下のよう。
少女キャサリン/少女キャシー: 新嘉喜由芽・柄沢怜奈
少年ヒースクリフ: 松本海弥・坂本達哉
少年ヒンドリー/リントン: 市ノ澤直希・柴入拓矢
少年ヘアトン: 吉田湊・大西由馬
プログラムの、キャストクレジットと、キャスト紹介のページとでは、子役の名前の並びがちがうことからすると、これは、キャスト紹介の見開きの左ページ(新嘉喜由芽、松本海弥、市ノ澤直希、吉田湊)と右ページ(柄沢怜奈、坂本達哉、柴入拓矢、大西由馬)で組分けされているのでしょう。
初日に出ていたのは、左ページの4人。
※[補記] →http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20150512/p2(チャーハンとラーメン)
プログラムのキャスト紹介には、松本海弥くんと市ノ澤直希くんは、初舞台と書いてある。ということは、コンサートやダンスのステージは含まず、ということでしょうが・・・・松本海弥くんは、Sound Horizonに出演していたと某所のプロフィールにはあるし、市ノ澤直希くんはダンスのコンクールで1位になったりもしているからダンス公演等と無縁だとも思えない。それに、市ノ澤直希くんは、昨年は「東宝芸能 Musical チャリティコンサート Espoir〜希望をもって〜」に出演していたから、東宝ジュニアですよね。
ミュージカルという訳ではないのだが、最初のほうに、ネリーのソロナンバーがあったね、たしか(←ずっと別のところを見ていて、ちょっと記憶が定かでない。次に行ったときには、気をつけてみる)。