スマートフォン用の表示で見る

サリン

化学兵器のなかの神経剤に区分される有機リン系化合物。神経ガス。Sarin。

1938年、ナチス・ドイツの下で開発された。

概要

作用機序は全身の神経末端のシナプスに存在するコリンエステラーゼを阻害することであり、その結果アセチルコリン(ACh)が分解されず神経内に過度に蓄積され、全身の臓器に影響を及ぼすものである。

臨床症状等は同一機序をもつ有機リン系・カーバメート系農薬中毒に類似するが、症状の程度や出現様式、治療の反応性などが異なる。

ガス状の場合は呼吸器や眼結膜から吸収される。

神経剤にはサリン(GB)のほかタブン(GA)、ソマン(GD)、GF、VXなどがある。

なお、急性サリン中毒では呼吸停止を来たすが、この病態生理的原因は未だ不明。

化学式CH3-P(=O)(-F)(-OCH(CH33)2)

日本

日本においては「毒劇物取締法」における規定はない*1が、「サリン取締法」にて中間生成物質ならびにサリンの生成・保持一切を禁じている。

*1特定毒物・毒物・劇物ではない。理由は、サリンそのものが「毒ガス」以外の用途、すなわち農薬・化成品等の一般用途が存在しないため。