大泉貴 『アニソンの神様』 (このライトノベルがすごい!文庫)

アニソンの神様 (このライトノベルがすごい! 文庫)

アニソンの神様 (このライトノベルがすごい! 文庫)

「幼い頃のわたしにとっての神様は、天におわす遠い遠い存在でした。みんなを守る唯一の存在。だけどわたしに日本のアニソンを教えてくれた方が、言ってくれたんです。日本には八百万の神様がいると。神様は遠い存在ではなく、もっと身近にいるのだと。その考えがわたしには衝撃で……世界が一変したような気さえしました。


だから、わたしは考えました。
賛美歌が天の父に捧げるためにあるように。
アニソンもまた、どこかにいる神様へ捧げるためにあるのではないかと」

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ドイツ人のエヴァ・ワグナーは,アニソン好きが高じて日本へやってきた女子高生.アニソンの聖地でアニソンバンドを組みたい! 夢を叶えるため,エヴァはメンバー集めを始める.
八百万の神がおわす日本ならば,アニソンの神様だってきっといるはず.実在のアニソンや歌詞を多々取り入れながら,アニソンへの愛を高らかに歌う青春物語.屈託なく前向きなエヴァを中心にして,高校生たちが結束していく.非常にリーダビリティが高く,良い意味で衒いがない.バンドに打ち込む彼らに,なんかすっごいこっ恥ずかしい気持ちになったり,すごく好きになれたりする.あるアニソンが歌われるクライマックスにはグッときた.みずみずしくて完成度の高い青春もの,アニソンが好きならさらに三割増しで楽しく読めるのではないでしょうか.