あかくてまるい、ラブリーベイべ
今日のタイトル、ちょっとCHARAテイストかも(笑)。
最近の小学生にとっての最旬アニメといえば『妖怪ウォッチ』みたいですね。
私も、息子が『妖怪ウォッチ』を見ているときにチラ観する程度だったのですが、
昨日の放送分は途中からだけど、最後まで観てしまいました。
あの番組のこと、今まで、アホで陽気なギャグ満載アニメ、
というイメージを持っていたけど、
昨日のはすごく感動的でした。
もうっ、絶対泣かせようとしてるでしょ脚本のひと、
と思いました。
作品にはジバニャンっていう主要キャラが出てくるんですけど、
その子は猫の姿をしていて、
死んでから妖怪になったらしい。
生前の名前はアカマル。
体毛が赤×白だからだと思われる。
エミちゃんという女の子に飼われていたそう。
昨日の回では、ジバニャンが何故命を落としたのか、
そのエピソードをやっていたんですよ。
ある日エミちゃんが街中で、キラキラした目で将来の夢をアカマルに話した直後、
友達に声をかけられ、そっちに向かって道路を横断しようとした時に、
トラックが突っ込んできたのです・・・。
猛ダッシュでエミちゃんを突き飛ばすようにして助け、
自分は命を落としたアカマル。
ジバニャン勇敢だね、と息子。
勇敢っていう言葉、ひさびさに聴いたかも。
勇敢さって、生きていくことをあきらめないで生きていくのに必要・・・と思う。
ジバニャンはエミちゃんへの愛情と、
だからこその勇敢さで命を落としちゃったけど。
ちょっと話は飛びますが、
私は、「生きていくことをあきらめないで歩いて行こうぜエブリバディ」的なメッセージを、
特に日本のロックから感じることが多いです(なんか、エレカシテイストで書いちゃったよ・・・)。
特にこれ、と今すぐに思い浮かぶ曲は、
スガシカオの「コノユビトマレ」(あ、シカオさんの曲はロックじゃなくてファンクか)。
特に歌詞の、(自転車の)”ハンドル手放すな”って歌いう部分。
ジバニャンのエピソードで胸をいっぱいにしながら、
ふと傍らの『神話の力』という本(ジャーナリストのモイヤーズ氏が、
神話研究の第一人者ジョーゼフ・キャンベル氏にインタビューした内容を書籍化したもの)
を開いたら、偶然こんなことが書いてありました。
モイヤーズ でも偶然はどうでしょう。街角から飛び出してきた酔っ払い運転の車にはねられた。これは自分が悪いんじゃない。自分が自分でしたことじゃありませんね。
キャンベル そういう見方から言えば、偶然に生じたのではないことが、あなたの人生にあるでしょうか?これは、偶然を受け入れることができるか否かの問題です。最終的には人生は偶然で成り立っている。例えば、あなたの両親が出会ったことも!偶然、あるいは偶然のように見えるものを通して、はじめて人生は理解できる。そこでの課題は、責任を追及したり説明したりすることではなくて、立ち現われてきた人生をどう扱うかということです。(P. 344)
- 作者: ジョーゼフキャンベル,ビルモイヤーズ,飛田茂雄
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この文章の中の「偶然、あるいは偶然のように見えるものを通して、初めて人生は理解できる」という部分を読んで思い浮かんだのは、
アメリカの作家レイモンド・カーヴァーの短編”FAT”です。
この作品についてはまた別の機会に書きたいと思っています。
Carver's dozen―レイモンド・カーヴァー傑作選 (中公文庫)
- 作者: レイモンドカーヴァー,Raymond Carver,村上春樹
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