流転の果てってわけでもなく

引越しというものは詰まるところ究極の清掃でもあるような気がします。烏丸です。
9年近くに渡って運営を続けて参りました「オモシロ扱い」は移転致します。
移転先はこちらになります。→ オモシロ扱い
これに伴いまして当ブログ「痛痒」は更新を停止致します。
今後削除されるか使い回しするかは未定ですが、4年間のお付き合いありがとうございました。
まさかリアル引越しよりも先の微妙な時期にネットの引越しをするとは少々予想外でしたが。
移転先に持って行かなかったコンテンツは、今月末のサーバサービス終了と共に消滅する予定です。
小生が「ちょっと今後公開するにはなぁ……」と感じているものですので、来月以降も閲覧をされたいという方はお手数ですが各々で保存等をして頂きたく。
それでは新たな「オモシロ扱い」にて、今後とも烏丸蒼一とサークル御影童子を宜しくお願い致します。
 
烏丸でした。

サイトについて

トップページに記載してあります通り、9年くらい無料で間借りしていたサーバーが廃止されることになりました。
これを期に黒歴史を全て葬り去ってくれるわーと行きたい気持ちとそうする気持ちはありますが、個人のサイト自体は保持していきたい考えです。
果たして廃止までに移転が出来るかどうか怪しいですが、ネットから消えるつもりはありませんし製作も続けていく所存です。
繰り返しにはなりますが、当ブログは恙無く継続する所存ですのでお手数ではありますがブックマーク等はこちらに移していただきますようお願い申し上げます。
 

冬コミについて

上記の通り冬コミに向けて物書きをしておりましたが、私事の立て込みと春季以来のスランプに悩まされて御影童子としての参加、つまりは"ミツヅキ"の完成は延びることになりました。ご期待を寄せて下さる皆様には大変申し訳ありません。
書き物はいつものように「みどりや」の緑式氏の本の草案といったものです。
大仰に言ってしまえば「原作」みたいなものなのですが、小説と漫画では事情が異なります故、氏曰く「8割くらいは別物」になっております。
よって氏の発行後に加補筆した上でその草案を発表していく形にしたいと思います。
夏コミ草案の方は……うーん、今読むとちょっと発表には足りないものだなというのが正直なところです。
本当、何やってるんでしょうかね自分。
 

フェルト・グレイス

ヒロインへと躍進した彼女。小生もトレミークルーの中では一番のお気に入りです。
生まれも育ちもソレスタルビーイングの彼女は、狭い世界の中で幾度とない別離を繰り返しています。
両親を、姉のようなクリスティーナを、想いを寄せたロックオン(ニール)を。
彼女にとって刹那は、実は最も付き合いの長い幼馴染のような相手なんですよね。
ニールへの慕情が瓜二つのライルではなく、むしろその信念を託された刹那へと向いたのは自然な流れであるようにも感じます(実際ライルとは相性が悪いようですし)。
刹那が変わっていったように、フェルトも変わってきたのはTVシリーズを見るとおり。劇場版でクリスを真似た髪形を変えたことは、彼女もまた自立という変化へ至ったことを示しているといえます。
しかし刹那はそれとは比較にならない変化をしてしまった。人類の進化系、イノベイターへと。彼女の慕情は「置いていかれたくない」という恐怖に似たものだったのかもしれません。
異論はあるかと思いますが、決して刹那はフェルトを拒んだわけではありません。彼女個人ではなく、彼女の居る世界そのものを守ることを選んだのです。
ただ傍に居るだけの愛を求めるのなら、彼女は泣いてすがって刹那の出撃を止めたでしょう。それでも一番長い知り合いの彼女は、それが刹那の望みではないことを理解していたはずです。「解り合って」いたのです。
刹那は戦いを止めるために戦場へ向かいました。だからフェルトはスメラギの退艦命令を拒み、戦場という一番刹那に近い場所を選んだのだと思います。
彼が守った世界に生きること。それは決して「別れ」などではない。「ただ想うだけ」で両思いで居られるのですから。
小生の勝手な解釈でありますが、そう信じています。
 
あ、でも刹那とフェルトが不器用そうに手を繋いでる姿とかは見てみたい。
ミーハー的・カプ厨的に。

デカルト・シャーマン

方々で「アッサリ退場しちゃった」「噛ませ犬」「イノベイター(笑)」と散々な評価をされていますが、小生は「対話を望む刹那と対比された、対話を拒むイノベイター」という見解に賛成しています。
アロウズの所属ということを耳に挟みましたが、そのことも「モルモット扱い」以上に「心も腐」らせていたのではないでしょうか。
冒頭の「戦争を美化しすぎ」というか「茶化しすぎ」な劇中劇での扱いからも解る通り、たった二年でアロウズは歴史の汚点、悪者扱い。実直な軍人であった彼が捻くれるのも無理はないかと思います。
彼を「実直な軍人」と判断することにも一応根拠といいますか思い当たることがあるのですよ。
二度目の出撃の際に「劣等種どもめ」とイノベイターとして覚醒していない人々を見下すような言葉がありましたが、これは彼の行動原理ではないと考えます。
本当に見下しているのならば、ガデラーザというとてつもない性能の機体を与えられたのを幸いに暴走してもおかしくありません。
しかし「鬱憤を晴らす」という以上の怨嗟は無く、他のパイロットにその戦果を誇示する様子もありません。
また、ELSに取り込まれた母艦を撃沈する際にも「これは味方殺しではない」と自らに言い聞かせている通り、デカルトの性分は「善」に近いものではないでしょうか。
彼は淡々と役目をこなし、それによって評価されることを目指していたのでしょう。しかも幸いなことに、ちゃんと評価して大尉待遇にしてくれるマネキン准将という上司も得ました。
デカルト・シャーマンという男は「目的の為には適切な手段を用いて着々とこれを達成する」タイプの人間です。
そんな彼にとってELSとは「叫んでばかり」で不愉快な存在だったに違いありません。
全てを受け止めようとする刹那と異なり、聞き流していた彼にはELSたちの「助けて」という意思は伝わっていたと思います。
それでもカタギリらに伝えることなく「それを考えるのは貴方がたの仕事」と突き放したのは「理解しようとせず聞くばかりの人々」と「叫ぶばかりで伝えようとしないELS」両方への苛立ちを抱いていたからではないでしょうか。
その苛立ちが「劣等種」という呟きに込められているように、小生には思われます。
「助けて」欲しいのは彼もまた同じだったのでしょうから。
あとほんの少しでも早く刹那が来ていれば、イノベイターの仲間と出会えることが出来たのならば……彼は救われていたのかもしれません。そして、救われて欲しい人物でもありました。
その意味では劇場版ダブルオーにおいて、最も悲劇的なキャラクターといえるでしょう。
 
蛇足ではありますが、そのデカルト・シャーマンというキャラクターにありありと命を吹き込んだ勝地涼氏の好演に喝采を送りたいと思います。
 

「汗と涙の染み込んだスーツです」「洗えよ」

ついに9月は空白になった! 烏丸です。
何をやっていたかと言うと、話のネタをTwitterで、長文を書く力を冬コミ向けに使っていたらブログに手が回らなくなった次第であります。
いくつか近況報告に替えて述べさせて頂きます。