富士に抱かれてボート漕ぎ

kattobi882006-08-07

 
  最終日、朝靄に包まれて全く見えなかった富士山が、みるみる雲を脱ぎ捨てて、
  静けさの戻った湖を見守るように裾野を広げていた。

  この上も無く快晴!
 
  やっぱり、ここへ来たからには、眺めているだけではつまらない。

  みんな同じ気持ち! ボートの許可でいっせいに準備。
  
  特大のライフジャケットを身につけ、評判の大型カヌーに乗せてもらおうとイソイソと待っていたのに、漕ぎ手が確保できず、中止。

  小型カヌーは不安定なので遠慮申し上げ、ボートの出番を待ちながら、漕ぎ手を捜してキョロキョロ。

  仲良しのOさんと私、太目のレディーを乗せてあげようという、勇者は現れず…。
  
  「乗るの?乗らないの?漕ぐ人は?」とボート係りに急かされて、思わず「私が!」 と言ってしまった。

  
  だって、彼女、手を傷めていたし、何よりも、二人が並んで漕げるほど座るとこ広くはなかったんだもの… (^^ゞ 
  
  向かいに彼女が座る間に、いつの間にか後ろにするりと相棒が! (*_*;

  まあ、何くるないさ〜 やるっきゃない!

  
  「ところで漕いだことあるの?」と相棒。 「まあ、昔はね!」

  「いつ頃?」 「う〜ん、あれ以来かな〜」

  (…と、その昔、失恋旅の松原湖で一人湖上の人となったことを思い出していた…)
 
  オールは空回りでなかなか進まない。後から、右〜!だの左〜!だの声が飛ぶ。 


  「おお〜! 素晴らしい! 人に漕いでもらって富士の雄姿を眺められるとは!」

  と、えらくご機嫌のご様子。


  そこらへんを漂っているのがせいいっぱいと思ってたのに、いつの間にか、桟橋が遠い。

  時折、漕ぐ手を止めて、富士を眺める。  

 「う〜ん! 気持ちい〜い! 最高〜!」
  
  35年ぶり のボート漕ぎのごほうびは、何と、手とお尻のマメでした ^^;
 
  
    

 
  帰りにスワンの遊覧船に乗ろうとかけつけた目の前で、ぼー〜っと汽笛がなって、ハイ、さようなら(T_T)/~~~

  本物の白鳥さんにご挨拶して 帰途に付きました。