視聴必須!NHK 土曜ドラマ「再生の町」


 意欲的な番組制作が目立つ最近のNHKが渾身のドラマを放つ。初回が衆議院選挙投票日前日というのが,なんとも皮肉めいているが,これも巡り合わせなのだろう。
 この番組のみどころのリードは,次のように書かれている。

土曜ドラマ「再生の町」
 −ふるさとが破綻するとき 私たちは何を守るのか…?−


 地方自治体の「財政破綻」と「再生への道のり」をリアルに描く!
 主人公は地方公務員。ふるさとを守るため、生活や命と直結する「行政サービス」の何を残し、何を削るのか…?
 大阪府内の架空の町「なみはや市」を舞台に、「財政再建案」の作成に奮闘する市役所職員たちの人間模様と、切実な問題を抱える地元住民との心の交流を描きながら、「まち作り」のあり方を問う。財政問題と苦闘している大阪発ならではの本格社会派ドラマです。


再生の町 | ドラマのみどころ


 架空の町とあるが,ロケは大阪の財政再建中の某市役所で撮影されている。
 あらすじそのものについては触れないが,スタッフブログでプロデューサーが次のように一般の視聴者に向けて,噛み砕いて説明している。

このドラマは、地方自治体の「財政破綻」と「再生への道のり」を描くドラマです。
でも、「地方自治体の財政破綻」って、何のことだかわかりますか…?


自分が住んでいる「都道府県」や「市町村」が、「倒産」してしまうことです。
これでも、よくわかりませんよね…。


私たちは、日常生活の中で、いろいろな行政サービスを受けています。
下水道、ゴミ処理、保育園、高齢者福祉、地域医療、生活保護、道路整備など…。
財政破綻によって、それらのサービスに割り当てられる予算が減らされてしまうんです。
つまり、十分な行政サービスが受けられなくなるのです。


まだ、ちょっと実感がわきませんか…?
今まで無料だった「ゴミ処理」が有料になったり、「保育園」の料金が値上げされたり、
近くの「公立病院」が廃止・縮小されたり、「高齢者」のデイサービスが廃止されたり…。


何となくわかっていただけましたか…?
子供にとっても、大人にとっても、住みにくい町になってしまうんです。


そんな最悪な状況にならないように、四苦八苦する公務員たちの物語。
それが、このドラマ「再生の町」。


財政危機が発覚したとき、その厳しい財政状況のなかで…、
「暮らし」や「命」に直結する行政サービスの何を残して、何を削るのか…。


「ふるさと」を守るために、地方自治体や私たちにできることって何…?


決して、他人事ではありませんよ。
皆さんも、この番組を見ながら、自分が暮らす町について一緒に考えてみませんか…?


ドラマスタッフブログ:NHKブログ | 制作だより | 土曜ドラマ「再生の町」 いよいよ29日からスタート!


 「最悪な状況」とは,「子供にとっても、大人にとっても、住みにくい町」。そしてそれが,他人事ではない,ということ。そのことを理解しているプロデューサーの手による番組である。番組への期待が高まる,というものだ。
 以下,放送予定。

土曜ドラマ「再生の町」
 −ふるさとが破綻するとき 私たちは何を守るのか…?−

2009年8月29日スタート(連続5回)
毎週土曜 【総合】9時〜9時53分 / 【BShi】午後6時〜6時53分(第1回のみ午後5時)


再生の町 | NHK 土曜ドラマ


社長がつま弾くウクレレから首長について思ったこと


 映像が美しく,往来の人たちがカメラに向ける視線が何とも自然な様子で,気に入っている旅番組,NHK「世界ふれあい街歩き」の再放送を昨晩,見た。
 この番組の紹介にあるように,

街角にはウクレレの音色が流れます。


世界ふれあい街歩き
ホノルル  〜ハワイ州
 −ホノルルハーバーからダイアモンドヘッドを目指す−


と,幾人ものウクレレ奏者が南国ムードを高める音楽をあちこちで鳴らす。そんな一人をカメラはとらえ,話しかける。ウクレレ奏者は,カモンと家の中へ案内する。ウクレレをつくっているのだ,と言う。ウクレレづくりはファミリー・ビジネスだという彼が,案内したのは,なんと工場。決して家内制手工業の工房ではなく,ウクレレ界の有名・老舗ブランドのカマカだったのだ。
 社長の彼に,尋ねる?あなたは,製造に携わらないのか?社長は言う「私は,仕上げの確認をする。製品の出来を見るのだ」と。もちろん,社長室に座って書類やPCをしかめっ面で睨みつけることも無い。彼にとって,通りでウクレレをつま弾くこととは,趣味のようであり,製品チェックであり,彼の人生なのだろう。
 いま,衆議院選とは別に選挙戦に突入している自治体で,新たに首長が選出される。結果の如何は住民に委ねられるわけだが,選ばれる首長は,地方自治やまちづくりが趣味だ,と言えるような人物,そのように実践してきた候補者が,結果的にはよい自治体経営をするのだろう。まちづくりと地方自治への思いが,人や地域を動かすからだ。
 ちょうど,それはウクレレを楽しそうに奏でる社長が,最高のウクレレを作り多くの愛好者を喜ばしているように。


 ちなみに,カマカについては,


こちら -> KAMAKA UKULELE CLUB JAPAN