THE CREATIVE LITTLE GARDEN



ニューヨークで宿泊した安宿はEAST VILLAGEという地区にある。
近くには日本人街や、インド風のレストラン
南米アルゼンチンのブエノスアイレスという名の冠された
レストランなどがある。


ブエノスアイレスでは最後の夜に食事をした。
ラビオリとチョリソーを食べた。
一緒についてきたバジルとガーリックのオリーブ漬が
疲れた体にはたまらなく美味しかった。


もう少し東のEAST RIVERに向って行くと
黒人街があるから、夜は気をつけるように
と出会った日本人が教えてくれた。


そんな場所の一角に、このたいそうな名前の
小さな庭がある。
入口には近衛のような人が椅子に座り
夜はカギが締められる。





周辺に住んでいる人のためにつくられた庭は
安全を保つ工夫がなされているのだろう。
ロンドンにいたとき
カギのついた周辺の住人専用のスクウェアなどと
呼ばれる庭があることに、驚いたことがある。


日本では、こういう発想は生まれないだろうなと
住宅や町の成り立ちの違いに思いをはせながら空想した。
日本でも大都市、小都市を問わず
こんなある種、うっそうとしたような緑が必要だろう。


進士五十八さんが小布施ッションで3つの緑について話していた。

  • ペット的緑:花壇や鉢植えの花など、すぐに枯れてなくなってしまうもの
  • 家畜的緑:柿木や植え込みなど、手入れは必要でも自生していくもの
  • 野生的緑:より大きなスケールでの原生林などのもの



小さな緑にしか触れることができないのでは子供たちがかわいそうだ。

ちひろ美術館



しばらく前にちひろ美術館の館長
松本猛さんのお話を聞いた。
残念ながら日付がつけてない。


ちひろ美術館
安曇野も東京も、ともに内藤廣さんの設計による。
訪れるにはいい場所だ。
いま、松本さんは信濃美術館の館長も兼務される。
日本の美術館と日本のギャラリーにはいろいろと
思うことがあるそうだ。



日本の美術館では、多くの人が有名な絵を確認しに来る。
そして、わかったような顔をして満足気に帰って行く。
何のための芸術なのだろう。
絵について、芸術について
話しあうことなしに、文化などありえない。


絵について話しあうときほど
相手の心が分かることなんてないじゃないか。
楽しい会話が、絵の、芸術の世界を広げてくれる。


美術には間違いないのがいい。
誰が何に感動してもかまわない。
批評家や専門家の解説にしたがって見る必要など
どこにもありはしない。


日本のほとんどの美術館は
瀕死の状態にある。
行政の補助金で死んだように運営される。
観賞教育のプロフェッショナルが今こそ必要だ。
子供たちも含めて、見ることを
本当の意味で楽しむ、そんな仕掛けが必要だ。