「辞書を編む」

三省堂国語辞典の編纂に携わっている著書が、辞書の編纂の現場を実況中継してくれています。用例収集、掲載後の選定、語釈の記述など、「舟を編む」のマジメさんの姿にダブって見えます。ただ、実際は、映画のようにスマートではなく、街へ出て気になることばの写真を撮ったり、テレビを録画して気になる言葉を拾い出したり、知らないものは実際に食べてみたり・・と地道な作業が続きます。
ここ数年は、もっぱら辞書と言えば英和辞典、英英辞典ばかり使っていて、恥ずかしながら三省堂国語辞典は使ったことがありませんでした。本書の中で、三省堂国語辞典の特徴を、実際の生活の中で使われている語を載せる、中学生にもわかりやすい語釈を付ける、という大方針で紹介しています。そういう点で、同じ三省堂新解さんとも違うし、明鏡などとも違う辞書です。現在、第7版の準備中だそうです。第6版のアプリも出ています。
なんだかつい使ってみたくなって、iPad用のアプリを買ってしまいました。

辞書を編む (光文社新書)

辞書を編む (光文社新書)