あなたは誰の鏡になっていますか

こんにちは、検索迷子です。


「子どもは大人の鏡」の詩をご紹介します。
この詩は、読んだその瞬間から私の心に深く入ってきました。
言葉の一つひとつが、いろんな時間を思い返す詩です。


タイトルは、子どもは、となっていますが、
視点を変えていくつもの解釈ができると思いました。


たとえば、自分が子どもだったときに感じた大人への思いや、
自分という人間が自己形成された背景の振り返りになります。


あるいは、組織において上司や先輩となる人が、
後輩の育成について考えるヒントにもなると思いました。


私たちは、自分が受けた教育、自分が受けた他者からの態度によって、
今という自分が少しずつ作られているのだと思います。
いい教育であれ、反面教師であれ、
うれしかった思いであれ、傷ついた痛みであれ、
そうした時間の積み重ねが、今日の自分になっているのです。


人は自分が受けた教育と同じことを、他者にしてしまうことがあります。
冷たく育てられた人は、そのつらさを忘れて、
いつのまにか自分も同じようなことをしていたりします。
会社における後輩育成もその傾向にあります。
放任で育った人は、後輩にも何も教えない先輩になりがちです。


いいものを見て育つ、
いい大人、いい上司や先輩に出会って育つことが、
いかに大切か、自分もこうして欲しかった、こうなりたいという思いとともに、
この詩を読んで欲しいです。


私たちは誰かから影響を受け、誰かに影響を与えながら生きているのです。


長い詩ですが、ぜひ全文読んでいただきたく、
掲載します。この詩の周辺の話題については、詩のあとにご紹介します。

子どもは大人の鏡

(ドロシー・L・ノルテ)『こころのチキンスープ』より

子どもは、批判されて育つと
人を責めることを学ぶ


子どもは、憎しみの中で育つと
人と争うことを学ぶ


子どもは、恐怖の中で育つと
オドオドした小心者になる


子どもは、憐れみを受けて育つと
自分を可哀相だと思うようになる


子どもは、馬鹿にされて育つと
自分を表現できなくなる


子どもは、嫉妬の中で育つと
人をねたむようになる


子どもは、ひけめを感じながら育つと
罪悪感を持つようになる


子どもは、辛抱強さを見て育つと
耐えることを学ぶ


子どもは、正直さと公平さを見て育つと
真実と正義を学ぶ


子どもは、励まされて育つと
自信を持つようになる


子どもは、ほめられて育つと
人に感謝するようになる


子どもは、存在を認められて育つと
自分が好きになる


子どもは、努力を認められて育つと
目標を持つようになる


子どもは、皆で分けあうのを見て育つと
人に分け与えるようになる


子どもは、静かな落ち着きの中で育つと
平和な心を持つようになる


子どもは、安心感を与えられて育つと
自分や人を信じるようになる


子どもは、親しみに満ちた雰囲気の中で育つと
生きることは楽しいことだと知る


子どもは、まわりから受け入れられて育つと
世界中が愛であふれていることを知る


あなたの子どもたちはどんな環境で育っていますか?

皇太子殿下が朗読した詩


この詩は、2005年2月21日に皇太子殿下が、
自らの誕生日の会見の際に朗読されたことで一躍有名になったそうです。
私は、この本を読むまでそのことは知りませんでした。
今回調べてみて、子育てをする親御さんにとっても影響を与えている詩と知りました。


でも、私はこの詩が子育てに限定したものではないと思っていたため、
あえて、子育てではない切り口での読み方を提案したいと思いました。


著者について


著者名については、掲載されていた『こころのチキンスープ』では、
(ドロシー・L・ノルテ)となっていましたが、
こちらではなかなか検索できませんでした。


調べてみると、ノルテではなく、ノルトのほうが読みとして正確のようでした。
ドロシー・L・ノルト、Dorothy Law Nolte、
また博士のため、
ドロシー・ロー・ノルト博士、Dorothy Law Nolte Ph Dの表記もありました。
こっちの表記のほうがいいようですね。


経歴については、以下に詳しく掲載されていました。

マザーフット倶楽部

ドロシー・ロー・ノルト博士とは・・・

ドロシー・ロー・ノルト博士
Dorothy Law Nolte Ph D

40年以上にわたり家族、特に親子関係の研究に従事し、親になる人々のためのクラスや未就学児童のための学校を開設するなど、親子教育の専門家として活動。家庭教育と子育てに関するコンサルティングの第1人者。4人の子どもを育て、孫が8人、ひ孫が6人、やしゃごが1人いる。著書「子どもが育つ魔法の言葉」は国境を越えて37カ国で親しまれ、特に日本では200万部のベストセラーに。ほかにも「十代の子どもが育つ魔法の言葉」「ドロシーおばさんの大切な事に気づく」など著書多数。2005年11月6日他界。


こころのチキンスープについては、もう何度か取り上げましたが、
本書についてのご紹介はこれでいったんおしまいです。
これまでご紹介した記事は次のものです。

愛をふりまく
ただ、ほほ笑むだけで
幸福の度合を決めるもの
一直線に見つめるもの


こころのチキンスープ―愛の奇跡の物語

こころのチキンスープ―愛の奇跡の物語


実は、この詩を紹介するための裏づけ探しに時間がかかり、
それでこれが一番後回しになってしまいました。



あなたは、誰を鏡として生きてきましたか?
あなたは、誰の鏡になっていますか?


そして、誰のどんな鏡にこれからなっていきたいですか?


では、また。