黒い鳥と白い鳥 カラスは全身真っ黒な鳥で、目の部分の区別が付かないことから鳥という字の目を示す一画を抜いて「烏」と書く。「烏は生まれると60日間母が哺育し、成長すると逆に60日母を哺育する。まさに慈孝というべきである。」(『本草』)と言われて「慈烏」「慈鳥」とも書く。カラスにはもう一つ「鴉」という漢字があるが、これは左側の「牙」がカラスの鳴き声を表している。他にも「鳩」「鴨」「鵞」「鵑」などの漢字も鳴き声から作られている。 烏という字は黒を表現するのによく用いられる。「烏龍茶」(ウーロンチャ)は茶葉の色が黒く、龍の爪のように曲がって仕上がることから「烏龍」と呼ばれ、「烏骨鶏」(ウコッケイ)はこ…