哲学用語の一つ。
古代ギリシャの哲人たち ある問いの答えを得る思考の際に、例えば ” Aだから とか Aの原因に寄り とか Aなる経験に基づき Bである。 ” というような判断を行う「以前に持っている論理の性格」を意味する。簡単には、自明性とでもいうべきか。
エマニエル・カント ある認識を得る時に、人間に自ずと備わっているカテゴリー(範疇)のような先天的で、その規定の明確に区別されたもの。
ラテン語は、a priori.
現代においてリベラルと呼ばれる立場や人々に、私はよく理解できないところが多くある。マイノリティの権利と称して極端な考えを他人に押し付けようとしたり、被害者(とされる人)の主観を絶対視したりと、あまり正気に見えない。私はロールズを始めとする政治哲学を個人的に勉強していてまあまあ詳しいと思うし、左翼と近代主義の区別ができない日本のネトウヨなんて馬鹿にしている。そんな私でも現代にリベラルと呼ばれるものが、私が理解しているリベラリズムと違っているとしか思えなくて、長らく困惑していた。 現代的リベラルの源としての文化左翼―ローティ― そんな訳の分からないリベラルは日本の特殊事情だろ!…と思おうともしたが…
土曜日、甲府 vs 群馬 ホーム 小瀬 4-1 勝利。恋い焦がれ、待ち焦がれたホーム小瀬での勝利。ゴール裏は青赤の帯と「闘え、ここは俺たちの夢叶う小瀬」の幕一枚*1。コロナ禍、天皇杯、ACLと来て、本当に甲府のゴール裏はすごいと思う。なにより「引き」「抜き」がカッコイイ。ドラムを抜いて手拍子だけとか、手拍子抜いて声だけとか、ちょっとカッコ良すぎる。シビレル。「粋」だと思う。「引く」「抜く」っていうのはとても勇気がいる。選手がピッチで勇気とかそういうものを示しているように、スタンドもそういうものを示してると思う。甲府は、河田*2*3、渋谷*4、神谷*5、井上樹*6をケガで欠いていて、この試合では…
日記の練習です。『入門!論理学』、ド・モルガンの法則の証明から始まって、いろいろな命題、平叙文つまり見た目ごく普通の文の証明をしてきたんだけど5章 P.165で「ここまでいくつかの証明を見てきました。もうこの本では証明はでてきません」「別に証明の達人になることが目標ではありませんから、細かいところは忘れてしまってけっこうです。」と、盛大にハシゴを外されてズッコケた。証明、面白い。証明というか論理学、面白い。論理学にはスポーツ的なものを感じる。もともとの資質もあるかもしれないけれど正しくトレーニングすれば必ず上達する(ように見える)。こう来たらこう行くみたいなパターンが垣間見れて、すごくフィジカ…
ここへ来て花粉症がひどくて一回休み。暖冬の影響だと思うけども、いつもの年より早くヒノキ花粉が始まっている。スギ花粉とヒノキ花粉の両方で症状が出るんだけど、今年は1月中旬からすでになんとなく花粉症が始まっていてうっすらとした頭痛と胃腸の不調と背中や脚の神経痛が出た。2月の始めから花粉症の薬(ピラノア)とステロイドの点鼻薬を投与し始めた。毎年ヒノキ花粉の方が症状がひどいんだけど、いよいよ今週末から頭痛と眼ヤニと腰の神経痛が出ている。結構やる気満々で裏山に入るつもりだったんだけども、そんなわけで今週末はお休み。全く身体を動かさなかった。 gyazo.comその代わりに書見台に、野矢茂樹『「論理哲学論…
谷川渥「絵画の時間性 序説」から。《 美や芸術の脱時間性をア・プリオリに主張するならはじめから問題はない。(引用者・略)というのも、芸術においてこそ、時間の現在性というものがもっとも顕著にあらわれるからである。 》 55頁《 理由律に従い、既知のものを根拠として未知のものに向かう学問の時間的性格が過去的であり、未来の目的の実現を命令する道徳の時間的性格が未来的であるとすれば、芸術の時間的性格はまぎれもなく現在的である。そして宗教の施志向する永遠なるものを形而上学的現在と呼びうるとすれば、芸術の現在は現象学的現在と言わねばならない。それは直観に於て持続する具体的な現在である。 》 56頁《 瞬間…
目次 はじめに ドイツ語原文 ドイツ語文法事項 直訳 岩波訳 フランス語訳 フランス語文法事項 直訳 はじめに 前回は一度休憩が入りました。今回は前々回に引き続き、Immanuel Kant の Kritik der reinen Vernenft の第二版をドイツ語原文で読んでみます。前々回の文章の続きの部分、Einleitung の II の冒頭を見てみましょう。 以下の話の流れは前と同じで、まずドイツ語原文を掲載し、それから文法解説とその直訳を記します。そして岩波文庫の『純粋理性批判』から対応する部分を引用します。 次に既存の仏訳を提示してから、その文法解説と直訳を記します。 ドイツ語、…
日記の練習です。野矢茂樹『「論理哲学論考」を読む』、第7章「要素命題の相互独立性」、第8章「論理はア・プリオリである」、第9章「命題の構成可能性と無限」をずっと行ったり来たりしている。まあ正直なところすべてが理解出来ると思っていないので「ハイ、ここまで」と自分で決めればそれで良いのである。なんとなく満足してきたので残りの5章分、この週末、ぶっ飛ばす予定です(予定は未定だし、ぶっ飛ばされるのは自分の可能性もある)。
日記の練習です。 なにか一つが定まるとそれが世界全体に一気に伝播して全てが定まり、それがまた一気に自分に戻ってくるような。そういうところ https://copyanddestroy.hatenablog.com/entry/2024/03/18/172130 そういうところについての断片。野矢茂樹『「論理哲学論考」を読む』第8章「論理はア・プリオリである」p165分析と構成。 出発点は現実世界と日常言語である。この世界を生き、この言語に熟達している者のみが『論考』の提示する道を辿ることができる。 ゴールは思考可能性の全体を明確に見通すことである。 そのために、日常言語を分析し、再び日常言語を…
未明起床。 試験を受けずに逃避する夢を見た。わたしは何から逃げているというのか。 六時だと薄明るくなっている。 晴。 政府の北陸応援割で富山へ行くかと、本日10時から受付開始だったので、楽天トラベルでホテルを調べてみたが、あんまりよい条件のものがなかった。 スーパー。 昼。 イオンモール各務原まで、2024.3.8 に作ったメガネを取りに行く。室内用の度の弱いもので、パソコンの画面を見たりするのが随分と楽になって、ほんとに助かる。しばらくちょっと PC の画面を見る気がしなかったので。 14年前に買ったレコーダー一体型のテレビの、そのブルーレイレコーダーが壊れたので、外付けのブルーレイ+HDD…
曇。 ●反出生主義という人類滅亡のミーム - シロクマの屑籠 ●滅びていいならSDGsなんて要らないじゃない - 狐の王国 黄金頭さんの「反出生主義」に対する反論を読んだ。簡単にいうと、反出生主義は亡びの思想である、倫理的に受け入れられない、というものだが、これはまあなんというか、世間的に常識的な、健全な反論であって、反出生主義者にしてみれば、何をいまさらではあるまいか。わたしは反出生主義者ではまったくないが、彼ら彼女らの「気持ち」は、もっと個人的なそれである、といいたい。つまり、生きているのが苦しくてならない、こんなことなら、生まれてくることなど、ない方がよかったのではないか、というものだ。…
〜過去のメモより〜 7. Dec. 2023 今日はイマヌエル・カントにとって良い行いが何だったのかを知った。 まだ、カントについてちょっとしか知らないけど、この人面白い。 表題 私たちは良い行いと悪い行いをする自由がある(i.e.両方ができる環境にいる) じゃあ、良い行いとは?何が問題で悪い行いになる? 脳内回路 え?そんなに考えなくても、何が悪いかとか、何が良い行いかとかって、なんとなくわかるけど? え…でも定義しろって言われたら…確かになんていえばいいんやろ…暴力はだめ、人に優しくする、とか?自分の語彙力弱ぁ… 内容 それじゃあ、ひも解きやすくするために一旦、プラトンとアリストテレスの決…
月曜日の関東に降った大雪、ニュース映像で東京の雪の様子が流れましたが、東京は雪に弱いですね。もう35年以上前になりますが、東京にいた頃、大雪に見舞われたことが一度だけありました。長靴を持っていなくて、簡単なブーツで滑ったことを覚えています。 さて、そもそも判断力批判はなぜ書かれたのか。純粋理性と実践理性の間に判断力を入れた理由は何か。この書は、最初は「趣味判断の批判」として構想されたと言われます。カントは美的判断を趣味判断と捉えていますから、美的判断とは何か、ということだったのでしょう。美とは何か、から始まって、有機体の目的論的判断力の自然の合目的性と同一の原理であるという構想を持つに至った、…
目次 はじめに ドイツ語原文 ドイツ語文法事項 直訳 岩波訳 フランス語訳 フランス語文法事項 直訳 はじめに 「アプリオリ」、「アポステリオリ」 の区別について、Immanuel Kant の Kritik der reinen Vernenft をドイツ語原文で読んでみる続きです。第ニ版、序論の第一節から引き続き見てみます。 前回同様、このあとは次の流れで話を記します。ドイツ語原文、私による文法解説、私の直訳、岩波文庫『純粋理性批判』からの該当箇所引用、既存の仏訳、それに対する私の文法解説、私の直訳、です。 既存の邦訳、仏訳、英訳などをまずは参照することなく、私訳を作りました。それから岩波…
AIの知能と目的――ボストロムの『直交仮説』を検討する AIの知能と目的――ボストロムの『直交仮説』を検討する 0. はじめに 1. ボストロムの直交仮説 2. カント主義からの直交仮説への反論ルート 3. 道徳的実在論からの直交仮説への反論ルート 4. 自然科学的知見からの直交仮説への反論ルート 参考文献 0. はじめに AI倫理のテーマとして、われわれ人間はAIを道徳的被行為者とするのだろうか(するべきか)という問題と、われわれはAIを道徳的行為者として道徳的コミュニティの一員にするのか(するべきか)という問題が議論されている。しかし、本論では、それとは微妙に位相の異なる第三の問題を議論す…
概念構成の性質上からの分類 ① 純粋概念と経験概念 経験概念:経験から抽象によって得られる概念 純粋概念:経験から得られるものでない.経験に依らずに形成される先験的(ア・プリオリ)な概念 純粋概念は,最も普遍的な概念であり最高の類概念でもあってこれを範疇とよぶ. ② 単独概念と一般概念 概念の外延が最小のもの(特定の個物)を示すものを単独概念という. 例 固有名詞など 「この本」,「父の遺品」,「昭和四十二年度のA大学の入学式」.これに対して「本」,「父」,「遺品」,「入学式」は一般概念である. ③ 単純概念と複合概念 1個の概念のみを表すものを単純概念という.それに対して,いくつかの概念を同…