社会学者、イヴァン・イリイチが提示した概念。 シャドウ・ワーク(影の労働)とは、生産活動を維持するために必要不可欠だが、金銭の支払いの対象にならない労働のこと。 家事や育児、サラリーマンの通勤などがその典型といわれる。 拡大解釈すると、シャドウ・ワークには家人や子供の近所づきあい、学生の授業時間、子供たちのファミコン狂いなどまで含まれる。 本来は消費社会化を支える隠された労働という意味合いで唱えられた。
→シャドウワーク
シャドウ・ワーク (岩波文庫 白232-1) 作者:イリイチ 岩波書店 Amazon 中学のとき日本史の先生がこう言いました。「古来、男は外で仕事をして稼いでくる。女はセックスでお返しをする」──そのときは言葉の成否を深く考えず、セックスという言葉を聞くだけで下半身をもぞもぞさせていた私ですが、今思うに、まるっきり資本主義の考え方なのでした。 イヴァン・イリイチ『シャドウ・ワーク』(玉野井芳郎・栗原彬訳、岩波文庫。原著は1981刊)が文庫化されていたので、早速読みました。 シャドウ・ワーク(影の仕事)とは、自立・自存の生活を奪い取り、財とサーヴィスの生産を補足する、支払いがない労役。女性に押し…
期末レポート レポート課題:興味のあるポピュラー文化に関わるイメージやモノを一点選び、それを精密に記述した上で、本講義で扱ったさまざまなサブカルチャー論やストリート文化論を参考に論述する(路上観察をやってもいいですよ)。 引用元、情報の出典、参考文献(書籍、ウェブなど)は、文末にリストの形で必ず明記すること(下記の字数には含めない) 書式:A4用紙横書き、明朝体 PDF形式で提出すること 字数:1200〜2000字 取り上げたイメージやモノの図版を、必ずレポート内にレイアウトすること。 講義 ヴァナキュラー文化 多くは無名の作者による制作物とそれを受容する民衆からなり、市場で取引されることの少…
Xでこの「パワー系ソリューション」というタグが流行っていたので便乗してみます。 結論から簡潔に書くと私の提案するソリューションは「ホテル暮らし」です。 ホテル暮らしのメリット ①掃除やベッドメイキングなどの面倒な事をやってもらえる。 ②食事もつく場合もある。 ③水道ガス電気も込みなので、滞納の心配がない。 デメリット ①賃貸より価格が高い場合がある。 ②住所がないと不便である。役所などの届け出が出来ない。 ホテルのサービスに洗濯もある場合があるので、お金さえあれば、適当な安い物件を住所に登録して、生活はホテルで行えば身の回りの事をほぼ全てやってもらえるので最高です。 このソリューションに必要な…
早いものでもう年の瀬ですが、早いといえばこの12月で当ブログももう開設2周年でした。どうにか細々と続けております。日頃のご愛顧のほど誠にありがとうございます。まだしばらくは趣味として続けていければと思います。 それでは11月の気になる新刊から。 フィッツジェラルド10-傑作選 (中公文庫 む 4-14) 作者:スコット・フィッツジェラルド 中央公論新社 Amazon 村上春樹訳によるフィッツジェラルドの短編傑作選が中公文庫より登場。春樹ふくむフィッツジェラルドの翻訳については当ブログの人気記事であるこちらをどうぞ。 『グレート・ギャツビー』冒頭の翻訳3種類を比べてみた 野崎孝・小川高義・村上春…
ここしばらく、手元に届いた本については、Instagramに写真つきで投稿してきましたが、過去の投稿を参照するのが難しいのと、この頃、広告やらThreads(Meta社によるSNS)との連携やらで、なにかとガチャガチャして居心地がよろしくなくなってきたのとで、本に関する投稿はブログにまとめようかしら、という気になりました。 SNSへの投稿は、より多くの人の目に入る可能性があるので、「こういう本がありますよー」というお知らせにはよいのですが、もとはといえばどんどん流れていくことを前提とした場でもあり、情報を蓄積してときに見直すという用途には向いていないのだなあと、当たり前といえば当たり前のことを…
11月30日(02:16)てんびん座のルーラー金星は月の南ノードと合(コンジャンクト)になります てんびん座は対人関係(リレーションシップ)とバランス、自分以外の他者=集合とはじめて会う領域、誰かとの出会いの力学(ダイナミクス)です (調和も調停も、2つ以上のものが出会ってはじめて開始される) 魂の進化=冥王星は感情体の変容であるのでエゴ(太陽/月)の感情プロセスが過渡していく心理力学が分かる月のノード軸はとても重要です 蝕を起こす宇宙のポータル=月のノード軸は転生を繰り返す魂の記憶、過去(過去生)(サウス)から未来(ノース☊)へ進化の道、カルマ(因果)からダルマ(愛と法)への道です 月のノー…
・ ・ ・ 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。 ・ ・{東山道・美濃国・百姓の次男・栗山正博}・ 2023年9月28日 YAHOO!JAPANニュース クーリエ・ジャポン「日本が“ジェンダー後進国”になった発端は「近代女子教育の挫折」にあった 「良妻賢母」に消された声に光を当てる『焼き芋とドーナツ』 算術を習う明治時代の女学生たち Photo by ullstein bild/ullstein bild via Getty Images 幕末維新期の日本では、米国から帰国した留学生らが女性への高等教育を普及させようとしていた。だが、日本政府が「良妻賢母」に基づく教育方針を推進した…
I. イリイチ『シャドウ・ワーク 生活のあり方を問う』 (玉野井芳郎/栗原彬訳、岩波現代文庫、2006) 台湾の人に、東京出身だと自己紹介すると、7割くらいの確率で「便利な町ですよね、いいなあ」などと言われる。 「必ずしもそうではないですよ。満員電車での通勤通学は非人道的だし、住宅地と商業地域がはっきり分かれていて車やバイクを持っている人も少ないので、自転車に乗れないお年寄りは野菜を買うにもバスに乗らないといけないし、親が田舎にいる若い夫婦は勤めながら家事育児をこなしているし、シングルマザーとかファザーならもっと大変です。少子化とはいえ、受験や就職活動のプレッシャーは依然として大きい。やっと就…
猿渡哲也『TOUGH 龍を継ぐ男』21(2021, YJC) 本邦とも呼ばれるニッポン国が、全銀河系に誇る、バイオレンス劇画の第一人者──。もちろんそれは、われらが猿渡哲也先生です。イェイッ。 その猿渡先生の現在、絶賛・執筆中でおられるシリーズが、『TOUGH 龍を継ぐ男』(単行本は、27巻まで既刊)。少しでもマンガや劇画に興味をお持ちの皆さまにおかれては、もれなく愛読し拝読なされていることと、せつにお悦び申しあげます! ⬇ €nglish ꚍҽχt Ъełoш! ⬇ で、さて。このシリーズの、単行本では21巻の巻末から22巻に、少し気になる人物が登場なさいます。その《彼》は、ニコライと名のる…