3.5簡単に死ぬのが西部の無情をあらわすのに貢献するとはいえ、やたら死ぬので、指名手配の意義が怪しい。いったい誰が訴え出て、誰に管理されているのだろうか。無法なのは解るが、狩人に狩人がいるなら同心円状に拡がるばかりで西部は無人である。映画にbrutallyを織り込みたいのは解るが、やや行き過ぎを感じた。 少年と青年の狭間のような男が、けっこう抜けた理由で横断しようとしている。そこはコミカルでもあって、生死のわからない旅路には見えない。かれが、西部の強欲とエゴイズムと命の軽さに晒されることによって、楽観が叩きのめされる。同時に観る者の安寧も失せる。プロフェッショナルとアマチュアのコンビだが、互い…