これは個人的な意見なのでしょうが、ブラッド・ピットの作品は今一つ記憶に残らないんですよ。だから2009年に公開になった本作を見ようと思った時、ちょっと躊躇したんですよね。と言っても単なる先入観かもしれないと見始めたところ、もう第一章からグイグイ画面に引き寄せられてしまいました。第一章から第五章までという構成になっているんですが、それぞれが独特の緊迫感を伴っていて一言でスリリングです。ブラピも一人舞台という位置でもないのでうまく作品に溶け込んでいます。言い方を変えるなら今一つ存在感がないとも言えますが。逆に強烈なのは第一章から出る「ユダヤハンター」の異名を持ナチス将校でただならぬ雰囲気が怖いくら…