年末年始からラテンアメリカ小説を読み続けてきた。その記録、三回目。 精霊たちの家 上 (河出文庫) 作者:アジェンデ,イサベル 河出書房新社 Amazon チリの女性作家イサベル・アジェンデの大河小説。母系でたどる三代の女性を中心とした物語。 デビュー作で、1982年の作だから、いわゆるラテンアメリカ文学のブームの少し後になる。大変に売れたらしい。 評価については毀誉褒貶いろいろあるようだが、おれは楽しく読めた。毀誉褒貶のうちの毀、貶のほうはガルシア=マルケスの「百年の孤独」に比べられてしまうせいもあるのだろう。一族の物語であり、最初の世代のクラーラが超能力で不思議現象を起こすところなんかが「…