言葉そのものを分解していく記号学の作業。経典類にはストレートな意味以外に“隠された意味”が必ず込められており、『伊勢物語』の在原業平の杜若のような例にもその伝統は見て取れる。ユダヤのカバラのように数字と置換できる「数秘術」やグノーシス、フリーメーソンも近代の軍・諜報機関なみかそれ以上の「暗号」を得意とするが、意図せずとも表出してしまう平行意識もあるわけで、ここまで分析できて初めて、点移動の線(:リーニー)なリアリティ意識が解明できるとするもの。元々は言語学世界の“神様”フェルディナン・ド・ソシュールのやりかけた研究。