「ねー! おにいちゃんも行こうよ~」 「おにいちゃんと一緒がいい~!」 「ったく! おれは行かねえって言ってんだろ。おまえたち3人で行ってこいよ」 朝っぱらからティアとリーナに叩き起こされ、2人に両側から腕を引っ張られながら おれはこの場を逃げ出す方法を考えていた。 ティアとリーナがおれを引っ張っていく先には、竜王のおっさんが待ち構えている。 ナナはすでにおっさんの背中にある鞍に座って、おっさんになにか話しかけていた。 「おお、おちびさんよ。そなたも早く、早く来るがいい。大空はいいぞ~!」 おれたちに気づいた竜王のおっさんは、待ちきれないとばかりに翼を大きく広げた。 ムーンブルク再建は3日間の…