坂口安吾
自伝的小説では、中学時代の漢文教師に「炳五という名はもったいない。自己に暗い奴だから“暗吾”と名乗れ」と言われたというエピソードを書いている。本名は丙午に生まれた五男ということからつけられたもので「炳」には「輝く」の意味があるからだ。
仏教系の大学でインド哲学を専攻したかれだけに、仏教用語「安居」のもじりだという説もある。
http://kurashi.hi-ho.ne.jp/cale/day4.html?year=2004&month=2&day=17
http://skaguchiango.ring.hatena.ne.jp/
福岡市美術館というところは、大濠公園という、湖のあるおおきな公園のなかにあります。 ぼくは中原中也の詩によって、湖へのつよい愛着をもってしまいましたが、中也の詩編にえがかれているような仄かな暗みのある自然の風景とちがい、洗練された公園から眺める湖の周囲は都会的です。それもまたよし。(携帯電話がないので写真がない) 福岡市美術館の入り口付近には、ぼくの好きなネモフィラが咲いていました。季節ですもんね。ぼくは春生れなので春がキライなのですが、ネモフィラの咲く5月に生れたことはいくぶんぼくに誕生日への愛着を与えています。 ネモフィラはとても綺麗でした。夕暮にあんなにも沈鬱にみえる神秘の青は、朝陽の下…
朝食は 玉子ベーコン新玉ねぎの具でホットサンド。 昼食は 今日(23日)から「初夏の特選ねた祭り」のはま寿司へ。11時の開店に合わせて家を出る。 大葉真いか握り 石垣貝 国産釜揚げしらす軍艦 一人客でもテーブル席を指定できるはま寿司。イヤホンで朗読.mp3聴きながら、広いテーブル席でゆったり過ごす。 坂口安吾作 家康【朗読】白檀 www.youtube.com 前田利家が死んだ夜、黒田、浅野、加藤などといふ朝鮮以来三成に遺恨を含む連中が三成を襲撃しようとした。三成は女の籠に乗つて浮田の邸へ逃げこんだが、更に家康の邸へ逃げこんできた。追跡してきた面々が騒いでゐるのを家康が玄関へ出て行つて、諸君の…
弊研究会の会誌・『阪大近代文学研究』の第22号を刊行いたしましたので、お知らせいたします。 →大阪大学学術情報庫OUKA アラジャクルオール・ブルジュ「森鴎外「あそび」論 : 観念に抗する態度としての〈あそび〉」 https://doi.org/10.18910/95291 森島 万似子「写真という戦略:矢田津世子の作家活動初期の文章と写真について」 https://doi.org/10.18910/95292 武久 真士「『新韻律詩抄』論:韻律・言語・詩史」 https://doi.org/10.18910/95293 秋田 維吹「太宰治「誰」論:〈引用〉と〈解釈〉の物語として」 https…
2024年4月の映画寸評③ <自分なりのめやす> お勧めしたい ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ みる価値あり ⭐️⭐️⭐️⭐️ 時間があれば ⭐️⭐️⭐️ 無理しなくても ⭐️⭐️ 後悔するかも ⭐️ ㊲『水平線』(2023年製作/119分/G/日本/脚本:斎藤孝/監督:小林且弥/出演:ピエール瀧 栗林藍希他/劇場公開日:2024年3月1日) 4月11日 kiki ⭐️⭐️ 「ロストパラダイス・イン・トーキョー」などの俳優・小林且弥が長編初メガホンをとり、「凶悪」で共演したピエール瀧を主演に迎えたヒューマンドラマ。福島県のとある港町を舞台に、大切な人ときちんとお別れできないまま立ち止まってしまった父娘の…
始めに ※本記事は解夏傀儡/彼ハ誰ノ彼岸について重大なネタバレを含みます。 2024年5月5日の子供の日に解夏傀儡・エンダーエンダー合同のリリースイベントが開催されます。(どんなつもりでこの日にしたんだ) 朗読会を前にシナリオについて少しでも整理しておきたいな、と思い立った記事になります。 ブログ?を作るのも初めてなので読みにくいと思いますが許してね。 完成してから改めて読んでみると本当に読みにくいです、ごめんなさい。 多少調べて書いていますが、にわか知識なんでツッコミどころがありましたらコメントでご指摘ください。 一通りドラマCDを聴いている事を前提に話を進めています。 作中で明確な答えが出…
2021年の本屋大賞を受賞した町田その子さんの「52ヘルツのクジラたち」読了。今の小説や映画は、いじめ、虐待、セクハラ・パワハラ、DV、ネグレクト、LGBTなど、人間間の差別や孤独を扱ったものが非常に多く見受けられるが、本作は、そのほとんどの要素を包含して読者に訴える作品で、こうしたテーマが極めて普遍的に人間の心を揺さぶるからこそ、本屋大賞の受賞につながったのでしょう。確かに文章や物語の構成に、文壇の批評家たちにはつたない面が目に付くかもしれませんが、話自体は心に響くものがあります。 主人公のキナコさんこと三島貴湖さんは、母親と義父から虐待を受け育ち、その義父が難病(ALS)にり患してからは、…
1976 .10.および1977.7.初版刊行。 今東光『極道辻説法』と続篇との二巻が、手許にある。『週刊プレイボーイ』に長年連載された人生相談コーナーの集大成だ。投稿者も読者も、主として若者男子だろう。職場や人生設計から、宗教や文学から、恋愛や性まで、幅広い諸問題についての応答が繰り広げられる。この齢になって読めば気恥かしくなるほどに初心で生硬な、直球質問が続く。不安と不満、好奇心と冒険心、それに天を衝くばかりの性欲狂乱だ。大僧正が独壇場の一喝で取り捌いてゆく。 「馬鹿野郎、そんなことで悩んでるじゃねえ! さっさと○○しちまえっ」 といった小気味好さだ。一例――。 十七歳)和尚、助けてくれ。…
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船富家の惨劇:蒼井雄 1936年(昭11)春秋社刊。 1956年(昭31)河出書房、探偵小説名作全集第9(坂口安吾・蒼井雄集)所収 昭和初期、春秋社の懸賞小説で一等を獲得した作品だが、作者の蒼井雄はプロの作家とはならず、会社員としてのキャリアを全うし、この作品が代表作とされた。緻密な骨組みと丁寧な描写、舞台となる土地の選定などいずれも傑出していた。作中に手本としたと思われるフィルポッツの「赤毛のレッドメイン家」を何度も引き合いに出しているのはかえって邪魔にも思えた。時刻表のトリックの嚆矢とも言われ、鉄壁のアリバイをいかに崩せるのかには思わず引きずりこまれる。細部の描写は重ね塗りの油絵のタッチを…
私は、「八百万の神」(やおよろずのかみ)という感じの神様は、なんとなくしっくりくるから、神道の神だな。 至るものが神様だから、どこにいても神様だらけなのだろう。 その数は監視カメラ以上で、なぜなら、一人の人間に一体の神様が宿っているのだ。 「オマエ、ソンナコトヲシテイイノカイ」 「ダメデスガ、ミノガシテクダサイ」 と神の声を聴きながら、神と話しながら悪事を重ねているのが日本人だろう。 その会話がなくなったら、日本人ではなくなったということだな。 今度の紅麴の関係者は、安倍首相は勿論、維新の会、関係企業が、日本人ではなかったことが明らかになった。 いい加減な安全基準で怪しい物を許可するから、人が…
町田そのこ「52ヘルツのクジラたち」を読みました。 52ヘルツのクジラたち (中公文庫 ま 55-1) 作者:町田 そのこ 中央公論新社 Amazon 前に、本作を原作に実写映画化した同タイトルの映画を観て、なかなか良かったので、原作も読んでみようと思い、手に取ってみた作品。 reiherbahnhof.hatenablog.com 本作は、書き下ろしで2020年4月に単行本が刊行され、2021年の本屋大賞を受賞した作品で、2023年5月に文庫本化されています。 文庫本の背表紙には、次のような紹介文が記されています。 ---------------------- 52ヘルツのクジラとは、他のク…
概要 店名 ちんき堂 所在地 最終訪問日時 2024年4月7日 5段階評価 項目 評価 本 ★★★★ レビュー 店内撮影禁止 細い階段で2階に接続されており一見入りづらいが一見様お断り感はない。狭い店内だが整理されていて本もしっかりカテゴライズされている。 60〜80年代くらいの雑誌、漫画などの書籍が良心的な価格で売られている。まんだらけ相場と比較すると20〜80%の価格で買うことができる。文庫本が並ぶ100円均一棚なども設置されており、ディープからスタンダードまで広く購入の視野に入る。 店主自身の著作もあるらしい。 ラディゲを100円で購入。 一言 坂口安吾の『いずこへ』で「私はそのころラデ…
いつもの、タイトルとはなんの関係もない写真です(笑)。そういうわけで、坂口安吾の「不連続殺人事件」を読んでるこの頃。私は坂口安吾は読んだことがなくて、「堕落論」をちょっと読みかけてやめた、というような、初めてちゃんと読んでます。なんか、急に物語が始まって、登場人物も多いし、頭の中で知ってる俳優を当て嵌めて読んでます。不連続という割には事件はどんどん起きます。で、なぜかやたらと痴情というか欲情にまみれた、というような様子に煽る人物がいますが、実際はそこまでみなさん乱れてないのでは?なんてことも思いながら読んでます(笑)。まだ半分ぐらいなのでこれからの展開が楽しみです。 さて、この間の絵についての…
4月13日のパーティで配るチラシの作成で、力丸、都築両氏とやりとり。 ーーーーーーーーーーーーーーー 「図解塾」の準備。 「大全」執筆の検討。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー 「名言との対話」4月9日。井上ひさし「むずかしいことをやさしく やさしいことをふかく ゆかいなことをまじめにかくこと」 井上 ひさし(いのうえ ひさし、1934年11月17日 - 2010年4月9日)は、日本の小説家、劇作家、放送作家である。『吉里吉里人『ひょっこりひょうたん島。』 『青葉繁れる』は、著者の精神的故郷である仙台で少年時代に妄想ばかりしていた男の思想的半自叙伝を、すべての権威を相対化してしまうパロディ意…
山奥まで出かけて花見する海抜の高い地域は桜の満開時期がずいぶんと遅いということで、当方は遅めの花見にわざわざ出かけました。 気温の低い山奥だと平地よりは2週間以上開花が遅れます。山の中腹まで車で行って、それから先は坂道を歩いていきました。途中で珍しく野生の狸と遭遇しましたが、何か餌でも探していたようで当方にはまったく無関心の様子でした。まるまるとした狸で、木々の間から大きな尻尾が見えました。狸はそこらをしきりに嗅ぎ回っています。最初は子犬かと思いましたが、のそのそ歩く狸さんでした。狸さんはこちらの方へは一向に振り向かずに、そのまま森の奥へ去っていきましたが、後を付いていくよう感じで森の中を歩い…