SF作家。第8回日本SF新人賞を受賞してデビュー。スペキュレイティヴ・フィクションの書き手。 『ジャン=ジャックの自意識の場合』、『ハムレット・シンドローム』ほか。 既存の文学作品を本歌取りして、まったく新しい効果をもたらす方法を得意とする。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A8%BA%E5%B1%B1%E4%B8%89%E8%8B%B1
ランキング参加中読書 諸般の事情(?)で初めて『指輪物語』を読み始める。とりあえず1-4巻を読了。さすがに映画「ロード・オブ・ザ・リング」(と「ホビット」)を観ていたので、設定やキャラクターとだいたいの流れを思い出しながら、割とすんなり読めている。原作についてのまず一番の印象は言語へのこだわりの凄さかなあ。 さて他の読書。 ◆『ラブメイカー』 ラブメイカー (1980年) (ハヤカワ文庫―SF)Amazon ハヤカワ文庫のSFアンソロジー。前書きにBob Dylanの歌詞が引用されてるね。 「ニ・四六五九三」エド・ブライアント 洗練された文体だが、懐古趣味的な嘆息が聞こえてくるような内容。ディ…
ランキング参加中読書ランキング参加中音楽 引き続き低調。 ◆『一千億の針』ハル・クレメント 一千億の針【新版】 (創元SF文庫)作者:ハル・クレメント東京創元社Amazon 『20億の針』から28年経っての続編。長い時をはさんでの続編という当時の盛り上がりは想像されるし、ゼリー状異星人の帰還などあくまでロジカルに問題解決を図るハードSF精神は伝わってくる。が、舞台の広がりが乏しかったり登場人物のキャラクターも生硬な印象。古い価値観(女性観)が時々覗くのもなかなかきつく、流し読みになってしまった。科学思考重視のハードSF的なアプローチが、実は旧来の価値観を超えられないという本質的にSFが抱える問…
2023年下半期に読んだ活字本は20冊。9月以降、仕事の環境が変わった影響で、読書ペースが落ちた。 内訳はラノベ 15冊、雑誌 1冊、SF 15冊、文芸 3冊、詩集 1冊。翻訳書を読んでないな。 以下、☆マークは印象に残った作品。 鴨志田一『青春ブタ野郎はビーチクイーンの夢を見ない 前編・後編』(Blu-rayの特典) 酒井田寛太郎『ジャナ研の憂鬱な事件簿』(ガガガ文庫)…ほろ苦い読後の学園ミステリ。 ☆鴨志田一『青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない』(電撃文庫)…世のラノベシリーズでは、意図的にか作者が書けないのか、家族の描写がほとんど無い。『青春ブタ野郎』シリーズではキャラクターと家…
ラブカは静かに弓を持つ / 安壇美緒 獣の奏者 I闘蛇編 / 上橋菜穂子 獣の奏者 II王獣編 / 上橋菜穂子 獣の奏者 Ⅲ探求編 / 上橋菜穂子 獣の奏者 Ⅳ完結編 / 上橋菜穂子 獣の奏者 外伝 刹那 / 上橋菜穂子 成瀬は天下を取りにいく / 宮島未奈 777 トリプルセブン / 伊坂幸太郎 氷菓 / 米澤穂信 愚者のエンドロール / 米澤穂信 クドリャフカの順番 / 米澤穂信 遠まわりする雛 / 米澤穂信 ふたりの距離の概算 / 米澤穂信 いまさら翼といわれても / 米澤穂信 臨床の砦 / 夏川草介 レッドゾーン / 夏川草介 地図と拳 / 小川哲 君のクイズ / 小川哲 君が手にする…
ランキング参加中読書 2023年に読んだ本まとめを書きたいので、12月分を先に更新。 ◆『シンドローム』佐藤哲也 シンドローム (ボクラノSFシリーズ)作者:佐藤 哲也株式会社 福音館書店Amazon 何かが飛来した町に次第に奇妙な現象が起こる、といったパニックものの枠組みを持つヤングアダルト小説。いかにも思春期の少年らしい過剰な自意識がぐるぐるとループを描くような独白体が、計算し尽くされたタイポグラフィで描かれる。パニックもののサスペンスな筋立てに、外的な世界の事象が内面に及ぼす様の内省的な要素が加わるなどの多面性を有する作品であり、またそれを表現する超絶的技巧が素晴らしい。ユニークな作家で…
youtu.be DURAN - Sapient Creature (Studio Live)Sapient CreatureDURANロック¥255provided courtesy of iTunes 芯断 健康診断してきた。 痩せてなかった( ;∀;) 歯医者通院でまた虫歯が見つかったので通院延長。 歯茎もボロボロなので歯磨き強化対策をいたす。 #FenderCustomShop: #FenderFlagshipTokyo カスタムショップフロアに #INORAN (#LUNASEA) が来店!本人所有器と同じ仕様を踏襲して製作された、Fender Custom Shop製「INORAN…
原民喜『夏の花』 「文學界」2023年5月号の特集「12人の“幻想”短篇競作」 伊野隆之『ザイオン・イン・ジ・オクトモーフ』 小野寺拓也、田野大輔『検証ナチスは「良いこと」もしたのか?』 ソマイア・ラミシュ編『NO JAIL CAN CONFINE YOUR POEM 詩の檻はない アフガニスタンにおける検閲と芸術の弾圧に対する詩的抗議』 『ナイトランド・クォータリー vol.20』 高原英理『詩歌探偵フラヌール』 「逆光線」第19号 原民喜『夏の花』 夏の花 (集英社文庫)作者:原 民喜集英社Amazon広島原爆投下直前までのある一家とその周辺を綴る「壊滅への序曲」、原爆投下直後の広島での悲…
【対談】「図書新聞」2022年4月2日号で樺山三英さんとの対談「内宇宙からのゲリラ戦」 訂正「月の呼ぶ村」→「月の飛ぶ村」【広告】「図書新聞」2022年4月2日号に、『いかに終わるか 山野浩一発掘小説集』(小鳥遊書房)【批評】「詩界」No.269(日本詩人クラブ)に「形而上詩の課題――武子和幸『モイライの眼差し』論」【翻訳監修】『ユーベルスライク冒険集』(ホビージャパン)【共訳】『ウォーハンマーRPG キャンペーン・シナリオ 眠れぬ夜と息つけぬ昼』(ホビージャパン)【被言及】大和田始さんによる「SF Prologue Wave」に『いかに終わるか 山野浩一発掘小説集』書評」【筆頭訳】『ライクラ…
ユリイカ2023年7月号 特集=奇書の世界 作者:竹中朗,山本貴光,吉川浩満,円城塔,酉島伝法,春日武彦,樺山三英 青土社 Amazon 面白そうだったので購入。 ユリイカ、知ってはいたが買ったのも読んだのも初めて。ほぼ丸々一冊が特集の内容に割かれている。寄稿者たちの文章が専門的でかなりハイブロウ*1。 奇書の定義について執筆者がそれぞれ思うところを提出しているが自分としては端的に言って内容が奇妙な本でいいと思う。内容つまり書かれている事柄が奇妙。しかしこう書くと何と比べて奇妙なのかという話になってしまう。比較対象となるのはいわゆる「普通に書かれた本」だろうが書いた本人は普通に書いているつもり…
★ 小松史生子さんが「三大奇書の外側から」を、鈴木優作さんが「ミステリにおける奇書の再考――内在する〈狂い〉について」を、『ユリイカ』2023年7月号(青土社)にそれぞれ寄稿されています。 ・『ユリイカ』2023年7月号、青土社、本体1,800円、2023年6月28日発行 ※青土社のHPも、ご覧下さい。 www.seidosha.co.jp ユリイカ 2023年7月号 特集=奇書の世界 作者:竹中朗,山本貴光,吉川浩満,春日武彦,樺山三英 青土社 Amazon