疫病神(新潮文庫) 作者:黒川 博行 新潮社 Amazon 面白かった。 建設現場の入り口にヤクザが車を停めて妨害をする、その車をどけてもらうという「サバキ」の仕事を建設会社から請負った主人公が、そこからヤクザどうしの揉め事に巻き込まれていくという話。 総会屋にしても、この小説の揉め事にしてもそうだが、ヤクザってのは重箱の隅をつつくような金儲けをするなぁと思った。この小説は、産廃埋め立て場をめぐってのヤクザどうしの争いが描かれている。ゴミというのは絶対出るものだから、ヤクザがそこに目をつけるのは当然といえば当然だ。人間も埋め立てられるから都合もいい。 黒川博行は『後妻業』という小説で知った。こ…