新しい縁の形 金子郁容『ボランティア』(岩波新書、1992年)を読んでいます。 人助けとか無償の奉仕活動をして良い気分になりたい、というわけでは全然ありません。ボランティアに興味が湧いたのは、先日、地元で一日だけのボランティアに参加したのを機に、本書のサブタイトルである「もうひとつの情報社会」というキーワードが頭に浮かんで、面白いなぁと思ったのです。 本書の趣旨は、情報洪水の中で無力感や焦燥感に包まれる現代社会にあって、ボランティアはそれを変える手掛かりになるかもしれない、というものです。つまりボランティア活動とそのネットワークが「もうひとつの情報社会」ということだと思います。 昔はそれほどで…