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行人

(読書)
こうじん

 漱石はこの作品執筆中、胃潰瘍のために一時期中断しなければならなかった。「いつ死ぬかわからぬ」という苦しみに耐えた作者の体験は、不安、絶望、孤独といった形で、深刻さを与えた。「友達」「兄」「帰ってから」「塵労」の四編からなるが、全体の主人公は長野一郎という学者であり、その弟二郎が一貫した観察者として登場する。
 神経がするどく、潔癖な知識人が、そのために不幸に陥ることが描かれたこの作品は、人生の生き方を考えさせる力を持っている。
 

行人 (新潮文庫)

行人 (新潮文庫)

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