前回の投稿から3か月以上も経ってしまいました。新作に没頭していたからです。 もうすぐ草稿が仕上がります。没頭していた間はいいのですが、物語の終わりが見えてくると、さて、これをどう世に出せばいいか、ということが頭を過ぎり始めます。厳しい出版状況が思い出されて、気が滅入ってきます。 そんな時、図書館はほんとうに有難いものです。 小説を書いて生活している方や書店を経営している方にとっては、図書館は敵かもしれません。けれど、私のようにメジャーな賞を貰ったことがなく、有名な文芸誌に短編の一つも載せてもらったことのない者にとっては、図書館はまさに「拾う神」です。 「たった一つの抱擁」2007 は 15館が…