大脳基底核の構成要素の神経核の一種。
直径が2-4 mmぐらい(20-30 mm3)の小さな核で,フランスの神経学者Luys, Jules Bernard (1828-1898)にちなんでLuys体とも呼ばれている.脳の断面の肉眼観察の際にも目立つ神経核で,核の境界は明瞭,前頭断面では両凸レンズ形を呈し,矢状断面ではほぼ円形である。視床下核のニューロンはグルタミン酸作動性であり、黒質#黒質網様部 黒質網様部および淡蒼球#淡蒼球内節 淡蒼球内節のGABA作動性ニューロンへ興奮性の出力を行う。
Unilateral pedunculopontine stimulation improves falls in Parkinson's disease.Moro, Elena, et al.Brain 133.1 (2010): 215-224. 部長が「PDの姿勢反射障害は橋核だから」と言っていたので調べました。 1. 背景歩行と姿勢の異常は、進行期パーキンソン病患者の疾患負荷因子として振戦や筋強剛、動作緩慢に取って代わるものである。これらの問題の重要性とは反対に、現行の内服治療や手術治療はほとんど無効である。我々はパーキンソン病の歩行とバランスの障害を理解することと、この満たされない需…
歩行開始時と歩行中に脳で働く部位は異なります。 歩行開始時は、一次運動野、前頭前野、基底核、小脳などが働きます。一次運動野は、筋肉に運動指令を送る部位です。前頭前野は、運動計画や運動実行の制御に関与する部位です。基底核は、運動の滑らかさや調整に関与する部位です。小脳は、運動の協調性や平衡感覚に関与する部位です。 歩行開始後、リズムに乗った状態になると、一次運動野の働きが弱まり、基底核や小脳の働きが強まります。基底核は、歩行のリズムを生成し、小脳は、歩行の協調性や平衡感覚を維持します。また、大脳基底核の尾状核の一部、被殻、淡蒼球、視床下核、視床下野などに位置する脳部位の広範なネットワークである間…
ラッセル・A・ポルドラック 監訳・神谷之康 訳・児島修 みすず書房 2023.2.10読書日:2023.10.4 習慣が根付く原理というものが分かってきたが、習慣は恐ろしく固着的で、一度身につくとそれを変えるのは困難で、とくに依存症の場合は難しくなるが、一方では将来的にそれを変えるような技術も見つかっているという、習慣に関する最近の研究成果をかなり網羅的に示した本。 この本のことは知らなかったが、知り合いが勧めてくれたので読んでみることにした。依存症に興味のあるわしには、まさにピッタリの本だった。脳関係の医者に聞いたら、著者のことを知っていたから、脳関係ではそれなりに有名な人らしい。 この本を…
www.ncbi.nlm.nih.gov Berridge, K. C., & Kringelbach, M. L. (2015). Pleasure Systems in the Brain. Neuron, 86(3), 646–664. https://doi.org/10.1016/j.neuron.2015.02.018 快楽は、発達した大脳中皮質辺縁系回路によって媒介され、適応的機能を果たしている。感情障害では、快感消失(快感の欠如)や不快感(否定的な感情)が、快感システムの破綻から生じることがある。ヒトの神経画像研究によると、驚くほど類似した回路が非常に多様な快楽によって活性化さ…