神戸市東灘区住吉東町1丁目にある谷崎潤一郎の旧居・倚松庵(いしょうあん)を訪れた。 倚松庵 倚松庵は、昭和4年に建てられた和風建築で、谷崎が昭和11年11月から昭和18年11月までの7年間にわたり住んだ家である。 元々は現在地から約150メートル南に建っていたが、六甲ライナー建設に伴い、平成2年に現在地に移された。 旧谷崎邸の表札 谷崎は、東京日本橋の生まれで、37歳まで関東で生活していた。 大正12年9月1日に、谷崎は滞在先の箱根で関東大震災に遭った。地震嫌いだった谷崎は、一家を挙げて関西に移住した。 引っ越し魔と言われた谷崎は、関西に来てから21回転居しているが、この倚松庵は、関西に来てか…