「ひそかに、同所側溝内に動画撮影状態にしたスマートフォンを設置し、同スマートフォンで同側溝上を通行中の氏名不詳者12名が身に着けている下着の性的な部位を覆っている部分を撮影した」という性的姿態撮影罪は包括一罪(神戸地裁r6.1.26) 性的姿態撮影罪の保護法益は不同意わいせつ罪と接近した個人的法益だと説明されていますが、足下からの下着盗撮はわいせつ行為ではないので個人的法益が薄まって12人でも包括一罪になりますかね。 法務省逐条説明 第2章前説 【説明】 第2条から第6条までの各罪は、人の意思に反して性的な姿態を撮影したり、これにより生成された性的な姿態の記録を提供するといった行為がなされれば…
児童に対する性犯罪に並行して盗撮行為が行われた場合の児童ポルノ製造罪の罪名について、姿態をとらせて製造罪説に仙台高裁r6.1.23が加わり、3対3で拮抗しました。 仙台高裁の事例は、当初、ひそかに製造罪で起訴され、大阪高裁r5.1.24の影響で姿態をとらせて製造罪に訴因変更され1審判決になったものですが、控訴審でひそかに製造罪が正解じゃないのかという法令適用の誤りが主張されたようです。 (1)姿態をとらせて製造罪説 ①大阪高裁H28.10.26*1(姫路支部h28.5.20*2) ②大阪高裁r05.1.24*3(奈良地裁R04.7.14*4) ③仙台高裁r6.1.23(仙台地裁r5.7.20)…