曹操から曹丕に代替わりし、その曹丕が魏王に即位してから、皇帝となるまでおよそ10か月。その頃から涼州では反乱が頻発しその平定に功績があったのが金城太守の蘇則である。蘇則はその結果、侍中となって曹丕に側仕えする栄誉を得た。蘇則は演義には出てこないので三国志ファンにどのように思われているかは分からない。 今回の記事では蘇則の事績の細部を検証するのではなく彼の独特の立ち位置を考えてみたい。 =================================<蘇則の略歴>蘇則は右扶風(≒扶風郡)の武功県の人で、名家の出であった。若くして学問をもって名を知られ、孝廉・茂才に推挙され、公府に召されたが応じ…