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相対的剥奪

(一般)
そうたいてきはくだつ

relative deprivation

人が抱く不満は、その人の置かれる境遇の絶対的な劣悪さによるのではなく、主観的な期待水準と現実的な達成水準との格差による、という考え方。この考え方によれば、人は自らの行動や態度を決定する際に、その指針となる基準を必要し、それを集団や個人に求める。
社会学者マートンが準拠集団との関わりの中で論じた。


彼が論文で挙げた、アメリカ兵に対する調査の結果が例として分かりやすいだろう。
第二次大戦中のアメリカ兵の態度・感情・行動の調査から、一般的に思われることと相反する結果が出た。例えば、航空隊は憲兵隊より昇進が早いにもかかわらず、航空隊の兵士には憲兵隊の兵士よりも昇進に関してより多くの不満が見られたのだ。


こうした不満が生まれる理由が相対的剥奪という概念に求められる。
憲兵隊に不満が少ないのは、自分と同程度の教育レベルでありながらまだ自分の地位より下の兵が8割もおり、彼らと比較して優位を感じていたからである。また、航空隊に不満が多いのは、自分と同程度の教育レベルで、同レベルの地位に留まっている兵が約半分しかおらず、同教育レベルなのに地位が上位の兵に不満を感じていたためである。

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