甘利研に入って初めて情報幾何というものがあることを知ったわけですが,勉強合宿とかで黒瀬さんとか中村佳正先生の難しい話を聞いている限りはほとんど理解できませんでした.甘利先生と議論されているやりとりを見ている状態は,まさに空中戦を地上から見てぽかんとしている感覚でした.それでも,甘利先生の言葉は学生にとってもなぜか理解できるという不思議さがあり,それは甘利先生がすごいのと,数学科と計数工学科の数学を語る言語の違いがあったのかなと思います. チェンツォフのこの本は割と最近買ったものですが,甘利先生のシュプリンガーレクチャーノートよりも古くて,双対座標系とか情報幾何の基本概念が述べられています.ただ…