日蓮系の宗派の1つで、日蓮の6人の高弟の六老僧の1人である日興の法脈を継承する諸本山とその末寺に対する総称の1つ。日興門流とか大石寺派などとも呼ばれている。明治時代に単一の宗派を形成したこともあったが、その後は分裂や日蓮宗との合同などを経て、富士門流の主要本山8ヶ寺のうち、日蓮宗内部の興統法縁会に属するもの3ケ寺、日蓮正宗に属するもの2ケ寺、日蓮本宗に属するもの1ケ寺、本山単独で単立の宗教法人となっているもの2ケ寺などに分かれている。 教義は勝劣派で日蓮を「久遠の本仏」としている。
日蓮大聖人が身延に入山するとともに日興上人の富士地方の積極果敢な折伏が開始されその教線は拡大しその結果熱原法難が惹起します。(熱原法難については過去記事をリンクしましたのでそちらを参考にしてください)熱原法難の報告を受けた大聖人は時光に急使を遣われ残った信徒たちの保護を要請しました。熱原法難は平左衛門尉頼綱の意向を受けたもので熱原信徒に加担すれば幕府を敵に回すことになりますが、時光は大聖人の御意のまま熱原信徒とその家族を匿い守ります。そして大聖人から上野賢人という「賢人号」を授かります。しかしこのことが原因で時光は過分の租税や夫役を課せられるなど謗法者達から経済的な迫害を受けることになります。…
いつもみなさん、ありがとうございます。 さて今回はいつもと趣向を少し変えて、教学ということをテーマにして、私が考えていることを少し書いてみたいと思います。 私のブログの読者の皆さんからは、私のブログ記事における教学について、お褒め頂けることが多いです。「すごい教学力です」「気楽非活さんほど仏教の研鑽をしている創価学会員はいません」等々の声をよく聞きます。 ありがたいことです。が、教学に関して間違った認識が創価学会や大石寺系信者さんたちには根深くあることも大きいのではないかと思います。 というのも、教学というと、彼らは「どれだけ御書を読むか」「どれだけ隅から隅まで御書を読み、自身の血肉にできるか…
いつもみなさん、ありがとうございます。 さて今回は『三大秘法禀承事』(『三大秘法抄』)が偽書である点についてです。 同抄『三大秘法抄』は顕正会が依拠とする日蓮遺文として有名です。 内容として三大秘法のうち、本門の戒壇建立の条件が具体的に説かれ、また日蓮が釈迦からの「口決相承」を強調するという、日蓮真蹟にほとんど見られない珍しい内容となっています。 『三大秘法抄』に真蹟は現存せず、中山の久遠成院日親の嘉吉2年8月の写本が京都本法寺に存在します。また身延山久遠寺の日進の写本も存在するようです。しかしながらこの御書は日蓮門流中、真偽論争が散々に行われてきた御書の一つです。 個人的にこの『三大秘法抄』…
佐渡で一番最初に大聖人の信徒になった阿仏房の出自については諸説ありますが、現在の所は佐渡土着の武士であるとされています。妻の千日尼と共に佐渡流罪中の大聖人を外護し大聖人が身延に入られてから阿仏房は高齢の身で3度身延の大聖人の許を訪ねています。また千日尼の「千日」とは大聖人から頂いた法号とも言われ大聖人の佐渡在留期間が約1000日間だったことから「千日」の法号となったいう説もあります。さて大聖人が流罪の地である塚原三昧堂に入られたのは文永8年(1271)11月1日です。佐渡の念仏信者だった阿仏房は噂の極悪僧侶・日蓮(大聖人)を殺害せんと塚原にいきますが大聖人の御尊容と御法門に接しその場で念仏を捨…
冨士大石寺顕正会 日本の仏教系宗教団体 / ウィキペディア フリーな 百科事典 信者 日蓮 日蓮宗 親愛なるWIKIWAND AI, これらの重要な質問に答えるだけで、簡潔にしましょう: トップの事実と統計を挙げていただけますか 冨士大石寺顕正会? この記事を 10 歳向けに要約してください すべての質問を表示 冨士大石寺顕正会(ふじたいせきじけんしょうかい)は、日本の仏教系、日蓮系、日興門流系、富士門流系、大石寺系の宗教団体である。 冨士大石寺顕正会(法人名:顕正会) 顕正会本部(埼玉県さいたま市大宮区) 前身 妙信講(みょうしんこう) 設立 1957年 (昭和32年) 設立者 浅井甚兵𫟘 …
ひさしぶりに本門佛立宗の正晨寺をお訪ねした。ちょうどお盆の法要の最中であった。副住職の唱える回向文に、本因上行菩薩、日蓮大菩薩云云とあったので、あとで住職にお聞きした。───室町中期に、四条門流から日隆上人が出て、八品派をひらきました。八品派の教学は、勝劣義で、真理は法華経本門の中の八つの章(品)にあるとしたわけですよね。八品派では、日蓮以前の法華経は脱益(効力を失っていること)の法華経であり、末法の法華経は下種益(あらゆる人間に仏の種を下すこと)の法華経であるとする種脱論ですよねむ。そうすると、釈迦と上行菩薩、南無妙法蓮華経、そして日蓮の関係はどうなっているんでしょうか。「当宗派は、『一仏二…
いつもみなさん、ありがとうございます。 さて今回は池田大作氏の過去の対談から、創価学会や日蓮正宗の一部信者たちの教義の説明に対する非論理的な態度について、考えてみたいと思います。 今回紹介する文献は、池田大作/大森実『革命と生と死』(講談社、昭和48年)になります。 この中で、ジャーナリストの大森実氏は、大谷壮一氏の述べる日本社会に内在するタブーとして「シャーマニズム」を挙げたのですが、その際の池田大作氏の回答を紹介してみたいと思います。 「池田 日蓮正宗創価学会は、シャーマニズムではありません。というのは、御書に「利根と通力によるべからず」と断定してるんです。 大森 ははあ。 池田 通力とは…
ベトナムのお寺で盂蘭盆会に参加する予定だった。ティクナットハーンの弟子のお坊さんが来られるようだった。 しかし、どうしたわけか、道を間違えてしまった。で、諦めて妻の実家に行くことになる。妻とあかりを実家に預けて、ぼくは近くのお寺を訪ねる。 ▽本門佛立宗の正晨寺。八品派の日隆師の流れの宗派である。ちょうど、盂蘭盆会の儀式。南無妙法蓮華経のお題目を唱える。 とても歓迎してくださり、昼食を御馳走になる。 住職は、短歌、俳句、川柳などとても造詣が深い。毎月、講座も開かれている。そして短歌や文芸の話、そして法華談義。これがいつも楽しい。 この蕪村の俳句は、新古今のこの歌が底にあり、そのまた底には古今集が…
いつもみなさん、ありがとうございます。 さて、大石寺3祖日目の弟子で日尊という人物がいます。日尊は日目の遺志を継いで1333年に上洛を果たし、京都要法寺を開山した人物ですが、今回は日尊が弟子の日大(京都要法寺5世、住本寺5世)に言い残した『日尊上人仰云』(暦応3年、正本は京都要法寺に現存)から「本尊書写」について語ったところを書いてみたいと思います。 「一本尊書寫事 尊仰云、大聖人御遷化之刻、六人老僧面面ニ書寫之給ヘリ、然而無異議、其後面面末流、初心後心、戒行有無、曾テ以テ無糺明之、面面書寫之云云、此等次第、且ハ法滅因縁歟、五人方ハ且ク閣之、富士門跡ハ付弟一人可奉書寫之由、日興上人御遺誡也云云…
日蓮は、仏典に示された言葉を「予言」ととらえた。そして、予言が実現していく歴史的な文脈のなかで、自らを主人公と自覚していく。 昨日はユダヤ教の「預言者」について投稿したが、今回は日蓮を「予言者」として論じてみる。 ▽釈迦の教えは年月を経てゆくたびに、形骸化し争いごとが多くなる。教えがあっても実践する人はいないし、悟る人もいない。それが末法の世であると。(「我が法の中に於て闘諍言訟して白法隠没せん」(大集経)) その末法にこそ、偉大なる教えが弘まる。偉大なる教えとは『法華経』であり、その精髄こそ「南無妙法蓮華経」である。(如来神力品「要を以て之を言わば如来の一切の所有の法乃至皆此の経に於て宣示顕…
いつもみなさん、ありがとうございます。 さて大石寺の奉安堂蔵の戒壇本尊が、単なる後世の偽作に過ぎないことは、このブログで何度となく指摘させて頂いています。 「戒壇本尊が偽物である理由を列挙してみる」 https://watabeshinjun.hatenablog.com/entry/2022/10/08/000000 今回は戒壇本尊の存在が過去の文献の記録にどこまで遡れるのかという点を考えてみたいと思います。 まず日蓮正宗側が根拠とするのは『日興跡条条事』です。ところが、この『日興跡条条事』はほぼ偽書であることが確定しています。 「『日興跡條條事』について」 https://watabesh…