能登地震3ヵ月 備えの教訓、学び生かそう(2024年4月1日『河北新報』-「社説」) 災害は「進化」する。気候変動の影響で風水害が頻発、激甚化する。一方で社会の変化に伴い、従来とは異なる課題や被害も生じる。 能登半島地震は、過疎・高齢化が進む地域の備えの弱点が、以前にも増して際立った災害と言える。東日本大震災を経験した東北も改めて、能登の教訓を学ぶ必要がある。 能登では老老介護そのままに、高齢者同士が支え合って避難する姿が目立った。人口減により、地域で要援護者の避難を支える人材は先細りする。災害発生直後、頼りになるのは家族や近所の人たち。自助、共助の力の維持が欠かせない。 南海トラフ地震の被害…