2004年から海外向けに発売されている、川崎重工が生産するバルカンシリーズのバイク。
昆虫的な三眼ガトリングプロジェクターランプが特徴的な、水冷OHV4バルブV型2気筒、排気量2053ccのクルーザーである。
ただし、2008年モデルからはベーツライトに変更されたモデルが発売されている。
海外向けであるためリミッターは存在しない。
エンジンのクランクケースには "Wrinkle black"加工と呼ばれるシワがある。
また、イグニッションスイッチのキーは、一度オンにするとキーを抜いてもエンジンを始動できる。
ヘッドライト上にキーが設置されているため、キーアクセサリをつけていても周りに傷がつかない様にする配慮である。
キーを抜いた状態でもイグニッションスイッチのキーはオフにしたりパーキングに入れたり出来る。当然ながら、一度オフにするとキーを入れなければオンにできない。
副次的な効果として、ハンドルロックをあけ忘れてもエンジンを掛けたままキーを抜いて解除できる。
2006年モデル以降、カワサキ逆車の正規取扱店である株式会社ブライトでVN2000を取り扱わなくなった。
そのため、現在は個人輸入が主な方法となっている。
項目 | 内容 |
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車名(通称名) | VN2000 |
マーケットコード | VN2000-A2 |
型式 | VN2000 |
全長×全幅×全高 | 2,535mm ×1,025mm ×1,155mm |
シート高 | 680mm |
エンジン型式/弁方式 | 水冷4ストロークV型2気筒/OHV4バルブ |
総排気量 | 2,053 cm3 |
最高出力 | 76kW(103PS)/5,100rpm |
最大トルク | 177N-m(18.0kg-m)/3,000rpm |
始動方式 | セルフスターター |
点火方式 | フルトランジスタ |
潤滑方式 | 圧送式・セミドライブサンプ |
エンジンオイル容量 | 5.5 L |
トランスミッション型式 | 5段リターン |
ギヤ・レシオ: 1速 | 2.550 (51/20) |
ギヤ・レシオ: 2速 | 1.629 (44/27) |
ギヤ・レシオ: 3速 | 1.218 (39/32) |
ギヤ・レシオ: 4速 | 0.939 (31/33) |
ギヤ・レシオ: 5速 | 0.729 (27/37) |
一次減速比 | 1.500 (48/32) |
最終減速比 | 2.455 (48/44×72/32) |
最高速度 | 231km/h |
街乗り燃費 | 13km/L程度 |
高速道路燃費 | 20km/L程度 |
タイヤサイズ:前 | 150/80R16M/C (71V) |
タイヤサイズ:後 | 200/60R16M/C (79V) |
ブレーキ:前 | 300 mm デュアルディスク 対向2ポットピンスライドキャリパー |
ブレーキ:後 | 320 mm シングルディスク 2ポットピンスライドキャリパー |
ステアリングアングル(右/左) | 37°/ 37° |
車輌重量(乾燥) | 340kg |
燃料タンク容量 | 21L |
最小回転半径 | 3.2m |
モーターショウでの発表当時、Vツインで2,000ccのエンジンは開発不可能、出来ても規則的なアイドリングは出来ないと言われていた。
某社のエンジニアは、エンジンを前にして「実際には稼動しないモックアップだろう?」とつぶやいたと言う。
その圧倒的なトルクにもかかわらず、スムーズに吹けあがるエンジンは開発技術の素晴らしさを物語っている。
量産車としては、トライアンフ ロケットスリー(3気筒 2300cc)が出るまで世界最大排気量を謳っていた。
いまでも1気筒で1,000ccを超えるものはない。
兄弟車種は以下のとおり。