市來健吾の日記

プログラマ、(元)物理屋(ナノテク、流体)

nanoプロジェクト


  • 例の学生さんから、やっと、返事がくる(cf. 9/12/2008)。が、 こちらの問いかけに対して:

    • その1)教えてくれた文献は、既に持っていたよ (といっても、見つけたのはつい先日のことだが)。

    • その2)彼女からの input (実験データなど)はゼロ。

  • 何というか、ちょっと、こういう人ってやりにくいなあ……。

    • 1/15/2008: この学生さんとの、以前の出来事。

「バイオテクノロジーでナノ構造半導体を製造」@impress


  • 備忘録。

  • えっと最近「ナショナル」という名前(ブランドと言うの?)がなくなるとかいう 話をどこかで見た気がするが、「松下」は残るのか(当たり前か)。 「あーかーるーういナッショッナーアル」が懐かしい世代には、 ちょっとさみしい(かな?)。しかし、まあ、すごい名前を付けたものだ。

引越しの手配、諸々。


  • 電話、ケーブル(インターネット)、電気、ガスなど、一通り手配完了。

  • 新しく入るアパートは、電気だけテナント持ちで、水道と暖房はあちらもち。 したがって、電気会社が仕切っている水道(上下水)は終了、ガスも終了。

  • (今回の引越しの経過は 9/30/2008。)

何か事実誤認があるというか、認識の違いがあるというか。


  • ちょっと(じゃなくて、結構、かな)悲しくなる記述を見つけた。 見つけた経緯は、自分のはてなのブログの「リンク元」(これって、基本的に referrer だよね)に http://www.google.co.jp/search?hl=ja&lr=lang_ja&pwst=1&q=Stokesian+dynamics&start=30&sa=N ってのがあって、そこから。 少し前の記述に対してなので恐縮なのだけど (私の日記で言うとちょうど4/16/2007のこと)。

  • 2007 Bingham Medal」@masubuchi より、引用:
    レオロジー学会ではBinghamメダルという賞を年に一人だけ出しています. 今年はCalTechの[John Brady] が受賞しました. この方は粒子シミュレーションをするなら誰でも知っている著名な Stokesian Dynamicsという手法を開発した人です. ……中略…… そこで流体の効果を流体相互作用マトリックスというもので表して 粒子間の相互作用に置き換えてしまう,頭のいい方法が Stokesian Dynamicsです. 粒子が濃くなるとダメですがある程度薄ければ大丈夫で,今でも非常に広く使われています. それではダメな場合はもちろんあって, 東大のA先生とか京大のY先生が提案しているのはもっと厳密で拡張性も高い手法. しかしStokesian Dynamicsが提案された20年前の計算機の状況を考えれば, いかに画期的な手法であるか.

    • これの何が悲しいって、この記述をもっと要約すると、
      SDは(ちょっと)頭のいい方法だけど、20年前の(もう時代遅れな)手法である
      ってなことになるよね、と。

  • 増渕さんは、私の中ではずっと、かなりの専門家だと思っていたのだけど、違ったのかな? いつぞやは土井さん宅で、彼の学位記念のお祝いも兼ねたようなお呼ばれ会があって、 そうそう、その時はまさに当の john と一緒に(あと sam edwards のところから来ていた 中国の人と)お邪魔したのではなかったか? (調べてみたら1996年のことだった。 思えば、この時に人生の路線がこっちにカチッと切り替わったのかなあ。 しかし、あっという間にちょうど一回りですか……ガックシ。) 確かあの時は、私だけ手ぶらで行っちゃったんだよな…… 世間知らずというか、なんというか。

  • 日本の業界から離れて久しいので間違っているかもしれないけど、 「もっと厳密で拡張性も高い手法」と言ってるのって、 (数年前にお邪魔した)田中肇さんところの(と思ってたら京都に移られたみたいですね)荒木さんの、 液液系で一方の液をドロっとさせるって奴(記憶にあるのは、これまた化石のように昔のこの時の発表なのですが)と、 山本量一さんの境界をゆるく解きましょうという奴のことだと思うのだけど、 それらを(SDよりも)「もっと厳密」な手法と言ってはいかんのではないかな? (「厳密」ってのは、数学的なことをいっていると想像しているけど。)

  • 私の認識を一応書いておくと、 SD の方がむしろ(数学的な)厳密性にこだわっていて(融通がきなないところがあって)、 荒木さんや山本さんたちは、もうちょっと現実的に(理論的な厳密さにはそんなにこだわらず、 数値的に手を抜けるところは抜いて)やりましょう、というものだと思っていた。 (もちろん、けなしている訳ではない。) だから、
    もっと効率的で拡張性も高い手法
    というのなら、何の文句もないです。 長い間(勉強をサボって)情報を update していないので、 古い認識なのかもしれないけれど。

  • それから「粒子が濃くなるとダメですがある程度薄ければ大丈夫」というのも、 嘘じゃないかな? 濃い領域はむしろSD(の導入したlubricationの効果)しか (理論、数値とも)役に立たないという認識だけど。 それとも、こっちに関しても知らないうちに何か大きな発展でもあったのかな?

  • ところで、ちょっと話がはずれるけど、 少し前にしばらく electrophoresis の勉強で唸ってた頃(例えば 4/3/2008)、 ふと山本さんたちの論文(PRL 2006)を見つけて、正直、のけぞったことがあった。 論文にはあんまり詳しく書いてなかったけど、 どうも流体と電場とイオンまできちんと couple させて、 しかもそれぞれきちんと多体問題を解いていて、 そんでもって古典的な理論もきちんと再現していて、あれは凄いと思った。 現実的な割り切りというか、いい意味で CFD 的なセンスだよな。 そういうのが、うむ、俺にはないんだよな。

  • 3/6/2011: ぼくが影響を受けた5人から、四人目。